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「バックアップは週1回」実は危険だった? “最適な頻度”はこう決めるRPOから差分バックアップまでの基礎解説【前編】

データのバックアップを取得することは全ての企業に欠かせない作業だ。一方でバックアップを取得する頻度についてはどう考えればいいのか。明確な判断基準は存在するのか。

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バックアップ | データ | セキュリティ


 どのくらいの頻度でバックアップを取得すべきなのか――。自然災害や停電、サイバー攻撃などに備え、データをバックアップしておくことが重要だという認識はあっても、バックアップの頻度について明確な答えを持っている人はあまりいない。これはシステム管理者が悩むポイントだ。適切な頻度でバックアップを取得していないと、意図せずにデータを危険にさらす可能性がある。バックアップの頻度に関して、最適な答えはあるのか。

「週1回のバックアップ」はちょっと危険 "最適な頻度"はこれで決まる

 業務の内容によっては、1日に1回バックアップを取得していれば十分だ。例えば、フリーランスとして1人で仕事をしている人であれば、1日に1回で問題ない。この場合、攻撃やハードウェアの故障によって失われるデータが最大1日分であれば、損害はそれほど深刻にはならないと考えられるからだ。

 一方で金融機関の場合、4時間分以上のデータを失うことが許されないことがある。そうした組織では、時間単位の高頻度でバックアップを取得することが重要になる。

 企業がバックアップの頻度を決定する際の判断基準として使用するのが、RPO(目標復旧時点)だ。RPOとは簡単にいえば、「どのくらいの古さまでをデータ復旧の対象にするのか」を示すものだ。バックアップ頻度が週1回だとしたら、1週間分のデータを失いかねない。仮にRPOが1週間よりも短いにもかかわらず、週1回しかバックアップを取得していないとすれば、企業のビジネスに深刻な影響が生じる懸念がある。

 どのくらいの頻度でバックアップを取得すればいいのかに関して、明確な答えは存在しない。答えは組織の規模や事業内容によって異なる。端的にいえば「どれだけの古さのデータを、どれだけ失ったら困るのか」という判断に左右される。1つ言えるのは、どのような組織でも、バックアップを定期的に取得することが欠かせないということだ。

 バックアップを取得する作業には手間がかかるため、作業の効率化をするためにはバックアップ関連の自動化技術を採用することが選択肢の一つになる。


 後編は、バックアップ頻度を高める方法を紹介する。

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