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DNS、DHCP、IPAMにはなくて「DDI」だけにある“ネットワーク機能”とは3つのネットワーク領域を管理【後編】

ネットワーク管理に関するDNS、DHCP、IPAMの頭文字を取ったのが「DDI」だが、これは3つの機能を包含するだけの単なる用語ではない。DDIツールを使う企業に役立つ独自の機能とは何か。

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 ネットワークを管理する方法として、調査会社Gartnerは「DDI」という概念を提唱している。これは「DNS」(Domain Name System:ドメインネームシステム)、「DHCP」(Dynamic Host Configuration Protocol:動的ホスト構成プロトコル)、「IPAM」(IP Address Management:IPアドレス管理)の頭文字を取ったものだ。この3つの領域を一元管理するDDIツールが市場に出ている。

 ITコンサルティング企業Enterprise Management Associates(EMA)が333人のDDIの専門家を対象に調査した。これによれば、DDIを実践しているネットワーク管理者はDNSとDHCP、IPAMを一元管理するだけでなく、ある機能を積極的に活用している。

「DDI」は単なる用語じゃない ネットワーク管理に“役立つ機能”はこれだ

 EMAの調査で回答したDDIの専門家の99%が、DDIツールの自動化機能を利用していると回答した。そのうち約半数が自動化機能を完全に信頼していると回答した。自動化の主な対象は以下の通りだ。

  • DNSとDHCPサーバの設定とデプロイ(配備)
  • IPアドレスの割り当て
  • DNSレコード(ドメインを管理するためのデータ)管理

 DDIツールはネットワークの状態についての情報を収集して可視化する。自動化機能は、そのデータを使用してネットワーク管理を改善する。DDIツールを利用すれば、ネットワークの状態についての信頼できる情報源を得られる。

 一方でEMAの調査では、DDIツールを効果的に運用できていると答えた回答者は39%にとどまった。DDIツールを効果的に運用できているとした回答者は、自社のDDI戦略が成功していると回答する傾向が強かった。

 EMAのリサーチ担当バイスプレジデントのシャマス・マクギリカディ氏によると、この事実は、DDI戦略を成功させるためには、ネットワークの状態についての信頼できる情報源として、DDIツールを使用する必要があることを示している。

 だがDDIツールを実際に扱っているネットワーク管理者からは、信頼できる情報源としてのDDIツールの有効性に疑問を呈する声も集まっている。ネットワーク管理者にはDDIツールを効果的に運用するための知見やサポートが必要だ。

DDIツールのベストプラクティス

 DDIツールを使うことで、ネットワーク管理の運用を簡素化できる。ただしその反対に、DDIツールの導入で運用が複雑になる可能性もある。EMAの調査から、DDI戦略の成功を妨げる課題として、「ネットワークの複雑さ」「変化を嫌うIT部門」、「熟練した専門家の不足」などが挙がった。

 ネットワーク管理者は、DDI戦略を成功させるために重要な役割を果たす存在だ。マクギリカディ氏は、「ネットワーク管理者が自社のクラウド戦略に加わり、セキュリティ担当者とより緊密に連携し、自動化への取り組みにおいて主要な役割を担うべきだ」と語る。

 「企業はDDIに真剣に取り組む必要がある。クラウドネットワークやネットワーク管理の自動化の取り組みを前進させたいのであれば、部門横断の全社的な取り組みが必要だ」(マクギリカディ氏)

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