スキルギャップの正体【後編】
どんな企業も欲しがる「理想のネットワークエンジニア」はこれだ
企業がネットワークエンジニアを採用する時は、どのようなスキルを有する人材を求めているのか。特に需要の高いスキルを解説する。
ネットワークの分野では、企業が必要とするスキルとエンジニアが身に付けたスキルの不一致(スキルギャップ)が課題の一つとなっている。スキルギャップを埋めるには、ネットワークエンジニアと経営者の双方が歩み寄ることが大切だ。
ネットワークエンジニアは、企業が求めるスキルを身に付けることで、より良いキャリアを歩める可能性が高まる。企業はネットワークエンジニアに何のスキルを求めているのか。
企業がネットワークエンジニアに求めるスキルとは
併せて読みたいお薦め記事
連載:スキルギャップの正体
スキルギャップを考える
企業はあらゆるスキルをネットワークエンジニアに求めているが、特に需要があるのがクラウドサービスとオンプレミスインフラを問わず、企業のWANとLANを一元管理できる人材だ。こうした人材になるために必要なスキルは次の通りだ。
- ネットワークの理想的な構成を理解し、維持管理できるスキル
- 例外的なネットワーク構成が発生してもそれらを管理できるスキル
- WANやLANを一元管理するためのツールを利用して、ネットワークやデバイスを管理するスキル
ネットワークの自動化
近年では自動化のためのスキルもネットワークエンジニアに求められている。IaC(Infrastructure as Code:コードによるインフラの構成管理)ツールを利用してネットワーク管理を自動化するスクリプトを記述し、保守する方法を理解していると役に立つ。IaCツールにはMicrosoftの「PowerShell」やオープンソースソフトウェア(OSS)の「Ansible」、HashiCorpの「Terraform」などがある。
クラウドネットワーク
ネットワークエンジニアはクラウドサービスからオンプレミスインフラまで、各インフラ同士や各インフラ内部を接続するネットワークを設計、展開、保守する方法を理解する必要がある。
そのためには得意分野でなくともネットワークに関連するスキルを貪欲に身に付ける必要がある。クラウドネットワークを専門とするネットワークエンジニアであっても、ケーブルや配線盤、イーサネット、IPアドレス、スイッチングについて理解しておくべきだ。
ギャップを解消するためには
ネットワークエンジニアが必要なスキルを身に付けるには次の方法がある。
- 独学:無料または有料のオンラインコースを修了する
- 公式トレーニング:教材やテストを利用するか、ベンダーの認定プログラムに取り組む
- 実務経験:仮想環境で実際に作業をするか、実際の職務ニーズから正当と認められる場合は、社内のサンドボックスで経験を重ねる
ネットワークエンジニアは自身の時間を使って学習できる。だが適切なスキルを有するネットワークエンジニアを見つけて採用するのがどれほど難しいかを考えれば、企業のIT部門はネットワークエンジニアを支援する必要がある。新しいスキルを取得した後、一定期間は会社にとどまるいという約束と引き換えに、トレーニング費用を負担する企業もある。
このような取引を好まない企業もあるが、社内でエンジニアがスキルアップすれば企業にもメリットがある。企業がトレーニングの費用を負担し、その結果として従業員を昇進させることになっても、大半の企業では同等のスキルを保有する技術者を新規採用するよりも費用の負担は少なくなるはずだ。
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