「Nutanixで正解だった」 ITインフラを刷新した豪大学の決断:教育機関ならではの要件も
オーストラリアのボンド大学が、Nutanixの製品群を採用してインフラを刷新した。同校はNutanixの製品群を採用したことは「正解だった」と振り返る。その理由とは。
オーストラリアのボンド大学(Bond University)が、Nutanixの製品群を使用してオンプレミスのインフラを刷新した。同校のITディレクターであるアン・ヤードリー氏は、新たなインフラにNutanixの製品群を採用したことについて「正解だった」と話す。同校が掲げていた幾つかの目標をコスト効率よく達成できたからだ。
Nutanixが「正解だった」のはなぜか
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ボンド大学はハードウェアの更新時期が迫る中で、インフラの刷新と同時に災害復旧(DR)の体制を強化することを検討していた。DRの仕組みを含めて「Nutanixの製品群を採用することでコスト効率が向上した」とヤードリー氏は評価する。
同校はクラウドサービスを優先的に採用する「クラウドファースト」の方針を重視しつつも、オンプレミスのデータセンターを利用している。2カ所のオンプレミスのデータセンターで従来あるアプリケーションを運用することを継続しつつ、一部のアプリケーションはクラウドサービス群「Microsoft Azure」(以下、Azure)で運用している。「Azure以外のインフラがうまく機能するのであれば、必ずしもAzureに縛られる必要はない」とヤードリー氏は強調する。
Nutanixを新たに採用する際、懸念点の一つになったのは、インフラに大幅な変更とともにエンジニアが新たにさまざまな知識やスキルを習得する必要に迫られることだった。この点に関しては、「Nutanixから個別のサポートを受けられたことが大きな進歩につながった」とヤードリー氏は振り返る。
ボンド大学では刷新の対象となったサーバ700台は延長サポート期間に入っており、Nutanixの製品群への移行を2023年10月までに完了する必要があった。同校は2023年7月にNutanixと契約を結び、Nutanixの支援を受けて9月から10月に移行作業の大部分を実施した。より迅速に移行作業を済ませることも可能だったが、チームのためを考えて、実際のツールを使いながらトレーニングすることを優先した。
大学はイノベーションと実験の場であるため、それに適したインフラを提供できるようにすることが重要だった。そのためにボンド大学が用意したのは以下の点だ。
- セルフサービスでインフラのリソースを利用するためのテンプレート
- 必要に応じてシステムの拡大と縮小を自動で実行して、必要以上にコストを発生させない仕組み
ボンド大学は、システムやデータの特性に応じて、オンプレミスのインフラとクラウドサービスを使い分けている。例えば防犯カメラの映像など一部のシステムやデータは、セキュリティを考慮してオンプレミスに残すことにした。データのセキュリティに関しては、研究者に自身のデータを守る必要性と、データを守れなかった場合に知的財産にどのような影響があるのかを理解してもらうことを徹底したという。
ヤードリー氏は、Nutanixの製品群を採用したことによる成果として以下の点を挙げる。
- ベンダーによる囲い込みが解消され、インフラの選択肢が多様になった
- より迅速なDRを検討できるようになった
「本当に素晴らしいパートナーシップだった。Nutanixは言葉通りでの支援を提供してくれた」。ヤードリー氏はそう語る。
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