「OpenSSH」で再発、“あの欠陥”の影響範囲は?:「OpenSSH」に重大な脆弱性【後編】
「OpenSSH」に見つかった脆弱性は影響範囲が広いとみられる。過去にあった欠陥の再発であるこの脆弱性の影響範囲とは。
セキュリティベンダーQualysが「OpenSSH」に重大な脆弱(ぜいじゃく)性「CVE-2024-6387」を発見した。OpenSSHは、通信プロトコル「SSH」(Secure Shell)を利用するためのオープンソースソフトウェア(OSS)だ。見つかった脆弱性は、過去にあった欠陥が再発したものだ。その影響範囲は広範に及ぶ可能性がある。
“あの欠陥”が再発 脆弱性の影響範囲は?
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脆弱性について知っておきたいことは
Qualysによると、CVE-2024-6387はパッチ(修正プログラム)が公開されている脆弱性「CVE-2006-5051」のリグレッションだ。リグレッションとは、修正済みの不具合がその後のソフトウェアリリースで再発したものを指す。「この問題は、リグレッションテストが適切に実施されなかったことを示している」と、Qualys脅威分析部門シニアディレクターのバラット・ヨギ氏は語る。
セキュリティ専門家のジェーク・ウィリアムズ氏(調査会社IANSの提携メンバー)によると、CVE-2024-6387の悪用が実証されているのは、命令セットアーキテクチャとして「x86」を採用しているサーバのみだ。「x64」のサーバでは悪用が実証されていないとウィリアムズ氏は指摘する。
Qualys脅威分析部門のプロダクトマネジャー兼脆弱性リサーチャーのサイード・アバシ氏は、「x64サーバがCVE-2024-6387の影響を受けるかどうかについてはまだ判明していない」と語る。
アバシ氏によると、QualysはCVE-2024-6387のパッチ適用率を把握していない。セキュリティベンダーTenableによると、OpenSSHはさまざまな組織で広範囲にわたって使われている。「当社分析によると、OpenSSHは最も使われているIT製品のトップ10に入っている。そのために、攻撃を受けるリスクが非常に高い」と同社は説明する。
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