最大100万人参加できる「Zoom会議」は何に使えるのか?:Zoom社が想定する“3つの使い道”
最大100万人が参加できるウェビナー向けプランをZoom社が発表した。同社は主に3つの用途を想定する。どのような用途を見込むのか。
Zoom Video Communications(以下、Zoom社)が、最大100万人が参加できるウェビナー向けのプランを発表した。同社のウェビナー製品「Zoom Webinars」には、月額と年額のサブスクリプションプランに加え、単発利用のプランがある。Zoom社はこのうち、後者の参加人数上限を引き上げ、1万人、5万人、10万人、25万人、50万人に加え、100万人のプランを追加した。どのような用途を見込むのか。
Zoomが想定する“3つの使い道”とは?
Zoom社が想定する主な用途は3つある。1つ目は、大企業向けの用途だ。同社は「世界的な大企業は、従業員と効果的にコミュニケーションを取る方法を模索している」と指摘する。最大100万人が参加できる新プランを活用すれば、ユーザー企業は世界中の従業員が一堂に会するイベントを開催可能だ。CEOや経営陣が全従業員に対し、一度に語りかけ、重要なメッセージを全社に伝えられるとZoom社はアピールする。
2つ目は、業界カンファレンスや展示会の基調講演などの用途だ。大規模なウェビナーを開催することで、主催者がそれらのイベントの規模を拡大し、より多くの参加者が業界のリーダーと直接交流する機会を設けられる。こうした大規模なウェビナーは、新製品発表会や資金調達のイベントにも有用だ。
エンターテインメント業界では、主催者と参加者のつながりが重要だとZoom社は指摘する。セレブや有名人がZoom Webinarsを活用すれば、仮想イベントやファンミーティングも開催できる。
3つ目は、公共分野での用途だ。政府機関や一部の非営利団体は、多様な住民への情報発信に課題を抱えている。Zoom社はそうしたニーズに応える考えだ。大規模なウェビナーを開催可能な単発利用のプランは、公開演説やタウンホールミーティング(住民との対話集会)、地域住民に対するアウトリーチ(積極的な支援活動)に適すると同社は見込む。
Zoom社によると、一国の指導者が危機的な状況下で国民に演説する場合や、国際的な非営利団体が大規模なキャンペーンを立ち上げる場合など、さまざまな用途が考えられる。最大100万人が参加できる機能を通じ、幅広い聴衆に重要なメッセージを届けられると同社は強調する。
ウェビナーの参加者上限の引き上げによって、Zoom社は多様な参加者がいる大規模なウェビナーの主催者のニーズに応える方針だ。調査会社IDC Researchのウェイン・カーツマン氏(ソーシャル、コミュニティー、コラボレーション担当バイスプレジデント)は、「Zoom Webinarsの参加者上限の拡大は、重要かつスケールが大きい仮想イベントを開催できる機会を企業にもたらす」と指摘する。
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