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プライベートクラウドの無駄をなくす「賢いコスト最適化」の方法とはプライベートクラウドのコスト抑制方法【後編】

プライベートクラウドではインフラを自社で専有できるため、パブリッククラウドに比べて自由にITリソースを使いやすい。プライベートクラウドのコストを最適化する方法を紹介する。

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 クラウドインフラを自社で専有する「プライベートクラウド」のコスト効率は、適切な構成や利用方法によって高めることができる。場合によってはパブリッククラウドよりも投資利益率(ROI)の高い選択となる。プライベートクラウドのコストを最適化するための6つのベストプラクティスのうち、4〜6個目を紹介する。

プライベートクラウドの「賢いコスト最適化」の方法

4.ソフトウェアライセンスにかかるコストを最適化する

 プライベートクラウドで利用するソフトウェアのライセンスを新たに購入するよりも、他のインフラ で利用しているライセンスを移転させることを検討しよう。例えば、パブリッククラウドで実行している仮想マシン(VM)のOSライセンスを所有している場合、プライベートクラウドで利用するサーバにそのライセンスを移転できるかどうかを確認しよう。

 ライセンス移転のルールはベンダーによって異なるため、ライセンス契約の詳細を確認して移転が可能かどうかを確認する必要がある。移転が可能な場合、新しいライセンスを購入するよりもコスト効率が良くなる可能性がある。

5.コスト配分を適切にする

 各部門やプロジェクトにコストを適切に配分することが重要だ。チャージバック(コスト配賦)モデルを検討するべきだ。チャージバックはクラウドサービスのコストを事業部門やプロジェクトに請求する支払いモデルだ。

 チャージバックを導入することで、各部門やプロジェクトのコストを適切に記録し、クラウドインフラへの支出をより詳細に把握できる。 特定のプロジェクトが割り当てられたプライベートクラウドのリソースを過剰に消費しているか過小に消費しているかを判断できる。

 チャージバックを実現するには、プライベートクラウドのサーバのリソースがどの程度使用されているか、それを使用しているのはどの部門なのかを監視する必要がある。例えば、開発やテストに関するタスクがサーバスペースの20% を占めていることが分かったとしよう。開発チームが会社で契約したサーバスペース の5分の1を消費していることが分かれば、それに基づいて特定のコストを適切な部門に割り当てることができる。

6.クラウドバーストを検討する

 プライベートクラウドにおける一般的なコスト管理の課題の一つは、一時的に負荷が急増することへの対処だ。負荷が高まるほど、より多くのインフラが必要になる。しかし、そのインフラを一時的にしか使用しない場合、インフラのROIは優れたものにはならない。ピーク時の負荷に合わせてITインフラを導入および設計すると、リソースが無駄になり運用コストの効率が悪化するリスクが高まる。

 この課題を軽減する一つの方法は、プライベートクラウドのアプリケーションの処理を、一時的にパブリッククラウドに切り替える「クラウドバースト」だ。負荷がピークに達したときに追加のインスタンスをパブリッククラウドで立ち上げられるようにアプリケーションを構成することで実現する。その後、負荷が収まったタイミングでパブリッククラウドのインスタンスをシャットダウンしてプライベートクラウドでのみアプリケーションを実行する。

 クラウドバーストにより、継続的なコストをかけることなく、必要なときに追加のインフラを取得可能だ。ただし、事前にプライベートクラウドのアプリケーションがパブリッククラウドでも問題なく動作することを確認する必要がある。

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