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「動くコード」と「良いコード」の違いとは? Javaゲームの改修で学ぶ:Javaで作る三目並べゲーム【後編】
動作するソースコードを記述できても、それが“優れたソースコード”とは限らない。「三目並べゲーム」のソースコードを例に、プログラムの品質を高める観点を解説する。
プログラミング言語の効果的な学習方法として、簡単なゲーム開発をするというのがある。本連載はプログラミング言語・開発環境「Java」で「三目並べゲーム」を作ることを目指にし、実際のサンプルコードを交えながら解説している。プログラムのどの部分をどう改良すれば、より洗練されたソースコードにできるのか。
三目並べゲームの強化でJavaを学ぼう
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Javaを学ぶ
基本的なロジックを実装できたら、次は三目並べゲームを強化してみよう。それを通じてJavaプログラミングの知識を補強できる。次に示すソースコードは、前編「『Java』プログラミング入門 ゲーム作りで学ぶ基礎から応用まで」で紹介した三目並べゲームのソースコードから以下の点を改良している。
- ソースコードの構造の改善
- 盤面表示、プレイヤーの入力処理といったメソッド(処理)を機能ごとに独立させて定義している。
- 結果表示用の文字列「gameEndingMessage」を定義することで、ゲーム終了時の処理を整理している。
- エラー処理の実装
- プレイヤーごとの記号である「x」または「o」以外の文字が入力された場合、エラーメッセージを表示する。
- 入力の検証
- プレイヤーがすでに選択済みのマスを選択しようとした場合、エラーメッセージを表示する。
- 表示機構の改善
- 文字列や数値を特定の幅や精度で表示できる「printf()」関数を使って、ゲーム盤の表示を整えている。
/* Javaの三目並べゲーム */
package com.mcnz.tictactoe;
public class TicTacToe {
public static void main(String[] args) {
char[] board = { '1', '2', '3',
'4', '5', '6',
'7', '8', '9' };
var numberOfSquaresPlayed = 0;
var whoseTurnItIs = 'x';
var gameEndingMessage = "";
while (numberOfSquaresPlayed < 9) {
printTheBoard(board);
getTheUserToSelectTheirSquare(board, whoseTurnItIs);
if (theyWonTheGame(board, whoseTurnItIs)) {
gameEndingMessage = "あなたの勝ちです! おめでとう!";
break;
} else if (numberOfSquaresPlayed == 9) {
gameEndingMessage = "引き分け! お疲れさまでした。";
} else {
numberOfSquaresPlayed++;
whoseTurnItIs = (whoseTurnItIs == 'x') ? 'o' : 'x';
continue;
}
}
printTheBoard(board);
System.out.println(gameEndingMessage);
}
private static void printTheBoard(char[] board) {
System.out.printf("%n %s | %s | %s %n", board[0], board[1], board[2]);
System.out.println(" - + - + - ");
System.out.printf(" %s | %s | %s %n", board[3], board[4], board[5]);
System.out.println(" - + - + - ");
System.out.printf(" %s | %s | %s %n%n", board[6], board[7], board[8]);
}
private static void getTheUserToSelectTheirSquare(char[] board, char whoseTurnItIs) {
do {
try {
System.out.printf("記号%sのプレイヤーのターンです。マスを選んでください:, whoseTurnItIs);
var scanner = new java.util.Scanner(System.in);
var input = scanner.nextInt();
if (Character.isDigit(board[input - 1])) {
board[input - 1] = whoseTurnItIs;
break;
} else {
System.out.println("そのマスは選択済みです。");
}
} catch (Exception e) {
System.out.println("入力が誤っています。正しい数値を入力してください。");
}
printTheBoard(board);
} while (true);
}
private static boolean theyWonTheGame(char[] board, char whoseTurnItIs) {
return (board[0] + board[1] + board[2] == (whoseTurnItIs * 3)) // 1行目
|| (board[3] + board[4] + board[5] == (whoseTurnItIs * 3)) // 2行目
|| (board[6] + board[7] + board[8] == (whoseTurnItIs * 3)) // 3行目
|| (board[0] + board[3] + board[6] == (whoseTurnItIs * 3)) // 1列目
|| (board[1] + board[4] + board[7] == (whoseTurnItIs * 3)) // 2列目
|| (board[2] + board[5] + board[8] == (whoseTurnItIs * 3)) // 3列目
|| (board[0] + board[4] + board[8] == (whoseTurnItIs * 3)) // 左上から右下への斜めライン
|| (board[2] + board[4] + board[6] == (whoseTurnItIs * 3)); // 右上から左下への斜めライン
}
}
その他、以下の強化または改善を施すことも可能だ。
- プレイヤーがやめると決めるまでゲームを続けられるようにする継続機能の実装
- フレームワーク「Swing」を使ったGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)の実装
- フレームワークは、特定の機能を持つプログラムの開発を支援するプログラム部品やドキュメントの集合体。
- 「Scanner」オブジェクトを使い終わったときに、メモリを自動で開放する仕組みの実装
- Scannerは、エンドユーザーの入力を受け付けるためのクラス。
- クラスは、メソッド(処理)とデータ(フィールド)をまとめた「オブジェクト」の設計図。
- Scannerオブジェクトを自動開放することで、システムの安定性が向上する。
- 列挙型「enum」を使用した順番決定の仕組みの実装
- 列挙型は、特定の値の集合を定義するためのデータ型。関連する定数をまとめて管理しやすくなる。
- シングルプレイヤーモードの実装
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