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「データ保護のプロ」になれる有望な認定資格12選 簡潔に紹介問われるバックアップの専門性【前編】

攻撃が猛威を振るっている中、データバックアップの重要性が高まっている。バックアップ分野での腕を磨き、キャリアアップにつなげやすい「お勧めの認定資格」とは何か。

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資格 | バックアップ | セキュリティ


 データバックアップは攻撃や災害に備え、企業のレジリエンス(回復力)を高めて、ビジネス継続を図るうえでの重要な取り組みになる。バックアップに際してのポイントは、関連技術を導入するだけではなく、その技術をいかに使いこなせるかということだ。

 バックアップのスキルを向上させるには、認定資格の取得が手っ取り早い。バックアップ関連認定資格はセキュリティに限らず、コンプライアンス(法令順守)やリーダーシップといった領域もカバーし、幅広い知識を身に付けられる。本稿は12のバックアップ関連認定資格を選定して、どのようなものかを紹介する。

バックアップの有望な認定資格12選

1.「Getting Started - Backup & Restore with AWS」

 Getting Started - Backup & Restore with AWS(AWSでのバックアップと復元の使用開始)は、Amazon Web Services(AWS)のストレージやバックアップツール、災害復旧(DR)ツールに関するトレーニングコースだ。電子書籍やビデオ、ホワイトペーパー、業界レポート、チュートリアルなどを使って学習ができる。主な対象者は、クラウドエンジニアやクラウドアーキテクト。

2.「CBCI 7.0 Certification Course」

 Business Continuity Institute(BCI)のCBCI 7.0 Certification Courseは、ビジネス継続管理システムを構築や運用するための実践的な内容を取り上げる。試験に合格すると、BCIのメンバーシップを取得できる。主な対象者は、ビジネス継続管理担当者やレジリエンス担当者。

3.「Cohesity Certified Protection Professional - NetBackup」

 バックアップベンダーCohesityが提供するCohesity Certified Protection Professional - NetBackupは、同社バックアップ技術「Cohesity NetBackup」の主要なスキルをカバーする。主なトピックには、ストレージの設定、バックアップの実施と管理、日常的なデータバックアップ運用が含まれる。主な対象者は、Cohesity NetBackup管理者やバックアップエンジニア。

4.Commvault Systemsの各種トレーニングコース

 バックアップベンダーCommvault Systemsは、初心者から上級者までのさまざまなスキルレベルに応じたトレーニングコースを提供している。初心者向けでは、データバックアップの実行やストレージポリシー管理、データの重複排除といったことを学ぶ。上級者向けでは、特定のニーズに合わせてより詳細な学習内容を選べる。主な対象者は、バックアップ管理者やデータ保護担当者。

5.「CompTIA Cloud+」

 IT業界団体のCompTIA(コンピュータ技術産業協会)が提供するCompTIA Cloud+はクラウド環境の管理やセキュリティ、問題が発生した際のトラブルシューティングなどを学べるコースだ。主な対象者は、クラウドエンジニアやシステム管理者。

6.「PowerProtect Data Manager Implementation and Administration」

 Dell TechnologiesのPowerProtect Data Manager Implementation and Administrationでは、同社のデータ保護ソフトウェア「PowerProtect Data Manager」を、関連データベース管理システム「Microsoft SQL Server」やクラウドERP「SAP S/4HANA」など、他社製品と組み合わせて利用する方法を学習できる。主な対象者はエンジニアやバックアップ担当者。

7.「Certified Business Continuity Professional」(CBCP)

 DRI InternationalのCBCPは、BCDR(事業継続と災害復旧)分野で2年以上の実務経験を持つ人を対象としている。参加者は、「事業影響度分析」「事業継続戦略」「事業継続計画の策定と実施」「事業継続計画の演習」のうち、2つに関して専門知識を示す必要がある。主な対象者は、BCDR担当者。

8.「Professional Data Engineer」

 GoogleのProfessional Data Engineerは、同社クラウドサービス群「Google Cloud」のバックアップと災害復旧戦略をカバーする。この資格を取得するためには、クラウド分野における3年以上の実務経験に加え、Google Cloudを使用したアプリケーション設計や管理に関して1年以上の実務経験が求められる。主な対象者は、クラウドデータエンジニアやクラウドアーキテクト。

9.「Data Protection Express Courses」

 ISC2(International Information System Security Certification Consortium)のData Protection Express Coursesは、セキュリティに重点を置き、さまざまな脅威への対処法を学習できる。コース内容は、データの分類や保護、セキュリティ規制への準拠、セキュリティポリシーの策定、セキュリティ文化の醸成などをカバーする。主な対象者は、データ保護担当者。

10.「Azure Backup」に関するトレーニング

 Microsoftは同社クラウドサービス「Microsoft Azure」のバックアップサービス「Azure Backup」に関する複数のトレーニングコースを提供している。取り上げられるトピックには、バックアップポリシー、VM(仮想マシン)バックアップ、クラウド災害復旧などが含まれる。主な対象者は、クラウド管理者やMicrosoft Azureエンジニア。

11.「Certified Lead Disaster Recovery Manager」

 Professional Evaluation and Certification Board(PECB)のCertified Lead Disaster Recovery Managerでは、インシデント対処計画や危機管理計画を理解する方法、災害復旧テストとパフォーマンス測定を実施する方法を学ぶ。主な対象者は、災害復旧担当者。

12.「Veeam Certified Engineer v12」(VMCE v12)

 バックアップベンダーVeeam SoftwareのVMCE v12は、同社バックアップ技術「Veeam Backup & Replication」の設定や管理する方法を学ぶコースだ。主な対象者は、IT管理者、バックアップエンジニア、システムアーキテクト。


 後編は、どのような職種の人がバックアップのトレーニングを受ければいいかを考える。

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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

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