愛用アプリは使える?
Windows Vistaの互換性を簡単にテストするには
手っ取り早くWindows Vistaとマシンの互換性をテストする方法を紹介しよう。この方法は1台のマシンのテストを想定したものだが、PCの所有台数がそれほど多くない小規模企業でも同様に役立つ。
あなたがこの1年くらい隠居生活を送っていたのでなければ、Windows Vistaの最大の問題点の1つが互換性問題であり、その最たるものがWindows Vistaの新しいセキュリティ機能が原因で動かないレガシーアプリケーションが多いことであるという話は聞いたことがあるだろう。Windows Vistaを使うには、Windows XPより強力なハードウェアが必要なことを考え合わせれば、非常に多くの企業がアップグレードに消極的なのもうなずける。
Microsoftはアップグレードプロセスを容易にするため、Deployment Workbenchを提供している。これは、企業がWindows Vistaの導入展開に向けて互換性テストを行うためのプログラムスイートだ。Deployment Workbenchは非常に有用だが、特に小規模企業では機能を持て余してしまう場合もある。
代替手段として、手っ取り早くWindows Vistaとの互換性についてマシンをテストする方法を紹介しよう。この方法は1台のマシンのテストを想定したものだが、PCの所有台数がそれほど多くない小規模企業でも同様に役立つ。
Windows Vista Upgrade Advisor
Windows Vistaとの互換性についてマシンをテストする最もシンプルな方法は、Windows Vista Upgrade Advisor(WVUA)というツールを使うことだ。WVUAは、アプリケーションとハードウェアの両方の互換性をテストできる無料ツールで、MicrosoftのWebサイトからダウンロードできる。
ダウンロードファイルは6.6MバイトのMSIファイル(※)だ。わたしの勤務先では、このファイルを入れたUSBメモリをPCに挿し、Windows Vistaとの互換性を1台ずつテストしている。
※MSIファイル:Windowsアプリケーションのインストール用のファイル形式。
残念ながらこのツールは、USBメモリから直接実行することはできない。サイズは小さいものの、テスト対象となるマシンにインストールする必要がある。インストールは非常に簡単だ。MSIファイルをダブルクリックすると、セットアップウィザードが起動する。このウィザードでは基本的に、エンドユーザーライセンス条項に同意し、インストール先フォルダを確認するよう求められるだけだ。そして、デスクトップにショートカットを作成するかどうかを指定すればインストールが行われる。
WVUAの実行
WVUAを実行するのは、インストールするのとほぼ同じくらい簡単だ。このツールを起動すると、図1のような開始画面が表示される。ご覧のように、「スキャンの開始」ボタンをクリックすればテストプロセスが開始される。
WVUAは、まずシステムの自動スキャンを開始する。スキャンにかかる時間の長さは、マシンのハードウェア能力やインストールされているアプリケーションの数など、さまざまな要因に左右される。大抵の場合、スキャンは2分から3分で完了する。
スキャン中、WVUAは図2のように、Windows Vistaの各エディションに搭載される機能の比較情報を表示する。特定のエディションについて詳しい情報が必要な場合は、画面最下部の該当するボタンをクリックする。
スキャンが完了したら、「詳細を表示」ボタンをクリックし、スキャン結果を確認する。スキャン結果は図3のように表示される。図3では、Windows Vistaへのアップグレードを妨げる既知の問題が、このPCにはまったくないという結果が示されている。だがこれは、既にWindows Vistaが動いているマシンで実行したからだ。Windows XPマシンでこのツールを実行した場合、こうした好ましい結果になることはめったにない。
Windows Vistaの各エディションには、それぞれ固有の要件があるようだ。上の図3の左上の部分にタブがあることに注意してほしい。それぞれのタブをクリックすると、自分のシステムがWindows Vistaの各エディションへのアップグレードにどの程度対応しているかが分かる。実際、Microsoftは、Windows Vistaのあるエディションから別のエディションへのアップグレードを考える場合には、WVUAを実行するよう勧めている。
通常、WVUAを実行したら、「システム要件」「デバイス」「プログラム」の各項目ごとに「詳細を表示」ボタンをクリックし、スキャンして見つかった問題の詳細情報を入手する。前述したように、わたしのシステムには既知の問題はない。だが、図4を見ればWVUAで提供されるアプリケーションの互換性情報が大体どのようなものか分かっていただけるだろう。マシンのシステム要件やハードウェアデバイスの互換性情報も、似た形式で表示される。
なお、WVUAは、大企業で使うには向かないことに注意しなければならない。複数のPCをスキャンしてリポートを生成する機能がないからだ。しかし、1台のPCをテストすればよいのであれば、WVUAはうってつけのツールだ。
本稿筆者のブライエン・M・ポージー氏は、MCSE(マイクロソフト認定システムエンジニア)の資格を持ち、Windows Server、IIS、Exchange Serverに関する仕事でMicrosoft Most Valuable Professionalの認定を4回受けた。全米規模の病院チェーンでCIOを務めた経験があり、フォートノックス(ケンタッキー州にある米軍施設)のネットワーク管理を担当したこともある。
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