ホワイトペーパーレビュー
ERPのクラウド利用が分かる3つのホワイトペーパー
ERPのクラウド利用がさらに広がってきた。PaaSやIaaSを活用し、基幹システムをクラウド上に構築する事例も増加。ERPのクラウド利用で気を付けたいポイントを解説するホワイトペーパーを紹介する。
ERPなど基幹システムのクラウド利用が広がってきた。従来は既存のERPパッケージをクラウドに乗せてネットワーク経由で使うSaaSでの使い方が見られたが、最近多いのはPaaSやIaaSなどのプラットフォームを利用し、自社に最適な環境を構築してERPパッケージを乗せる方式。システム構成やそれに基づく課金が柔軟になり、トータルコストを抑えたり、拡張性を得ることができる。このような「ERP on Cloud」を説明するホワイトペーパーを紹介する。
中堅・中小企業のクラウド事例
基幹業務をIaaSに移行した、1人情シスのクラウド移行プロジェクト
埼玉県の住宅デベロッパーである横尾材木店は従来、自社でサーバを管理していた。しかし東日本大震災による計画停電やサーバの老朽化をきっかけに、同社の基幹システムであるファイルサーバやログ管理サーバ、ディレクトリサーバ、経理システムなどをクラウドに移すことを決めた。選んだのはIaaS。これによってハードウェアコストや運用管理コストの削減を狙った。
用意されたアプリケーションを利用するSaaSと異なり、既存システムのクラウド移行では、移行先のシステム構築や設定、移行作業が発生する。中堅・中小企業ではそのノウハウがない場合がある。横尾材木店ではクラウド事業者のサポートを受けながらそれらの作業を実施し、予定通りにプロジェクトを終えた。
基幹システムのクラウド利用というと、高度な技術を持つ先進企業でしかできないというイメージがあるかもしれない。しかしこのホワイトペーパーではクラウド事業者のサポートがあれば普通の中堅・中小企業でもクラウドのメリットを十分に得られることが分かる。
AWS上にSAP ERPを構築した国内初の事例
求めたのは、10年後も確実に使えるクラウドERP。会計/購買をAWS上で独自ECシステムと連携
ネット通販などで有名なケンコーコムの事例を紹介したホワイトペーパー。同社は取扱商品数と顧客数の拡大に対応するために基幹システムの刷新を決めた。ERPとして中堅企業向けテンプレートを持つ「SAP Business All-in-One」を採用し、会計と購買のシステムを構築した。
同社がSAP Business All-in-Oneを選んだのは必要な機能がテンプレート化されているため、短期導入できることが理由だ。インフラ部分も短期構築を優先してクラウドサービスの「Amazon Web Services」(AWS)を選択した。AWS上でSAP ERPを本番稼働させたのは同社が国内で初めてとみられる。テンプレートとAWSの利用で同社の新しい基幹システムは10カ月で立ち上がった。
従来、ERPの短期導入にはテンプレートの利用が有効とされていた。クラウドサービスの選択肢が追加されたことでERP導入期間のさらなる短縮が期待できる。ERPの短期導入を目指したい読者に役立つホワイトペーパーだ。
クラウド事業者をどのような基準で選ぶか
どのようなクラウドの利用形態か、どのクラウド事業者を選ぶか、どのようなセキュリティ対策を取れば安全か――基幹システムをクラウドに移行する際には検討すべき事項がたくさんある。このホワイトペーパーではクラウド移行で押さえたいポイントを説明する。
読者にとって特に役立つのは、プライベートクラウドとパブリッククラウド別に移行のポイントを解説する項目。クラウドのメリットだけではなく、ベンダーが固定されるなどクラウドのデメリットも指摘している。また実際にクラウド事業者を選ぶ際の選定基準についても紹介。セキュリティやバックアップ、SLA(サービスレベル保証)など押さえるべきポイントを挙げて、それぞれについての考え方を示している。
今回紹介したホワイトペーパー以外にも、ホワイトペーパーダウンロードセンターでは、ERP導入の参考となる技術文書や製品資料、事例紹介などを掲載している。ぜひダウンロードしてご活用いただきたい。
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