これが仮想化のベストプラクティス
VMworld User awards受賞企業に学ぶ、仮想化活用術
VMworld Europe User awardsを2回も受賞したドイツの旅行代理店は、仮想化をどのように活用しているのか? VDIによるWindows 7への移行作業など、彼らの事例を詳しく紹介する。
仮想化に対するアプローチが卓越しているという称賛を受けることは、企業にとってもIT部門にとっても輝かしい成果だ。それが二度の受賞ともなれば一層素晴らしい。こんな栄誉を受けたのは、ドイツの旅行代理店、DER Deutsches Reisebüro GmbH & Co OHG(DER)でIT運用およびサポートチームの責任者を務めるサッシャ・カープギンスキー氏だ。
Computer Weekly日本語版 2月18日号無料ダウンロード
本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 2月18日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。
なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。
同社は2010年から米VMwareのVMware Viewで仮想デスクトップを運用しており、これが2012年のVMworld Europe User Awardsで最優秀ホームオフィス/リモートオフィスプロジェクト賞を受けた。さらにその2年後、カープギンスキー氏のチームは再び大きな成果を挙げた。今度は、仮想デスクトップインフラストラクチャ(VDI)プロジェクトと、米MicrosoftのWindows 7環境への迅速な移行を実現したのが授賞理由となった。
「二度も表彰を受けるのは本当にうれしい。私の上司もとても喜んでくれている」とカープギンスキー氏は語る。「受賞によって、われわれのチームの士気も大いに上がった。この機会にわれわれから皆さんに伝えたいのは、テクノロジーを業務に導入することには、実に多くのメリットがあるということだ。二度も受賞することができたのは、われわれの能力が認められた証拠だと捉えている」
DERはドイツ全域で560の支店を展開している。カープギンスキー氏によると、同社の各支店には旅行エキスパートが常駐しており、ホテル、イベントの入場券、客船クルーズ、オールインクルーシブツアー(移動手段、宿、食事などの全てを一括手配するツアー)などを顧客の要望に応じて手配する、ごく普通の旅行代理店業務を運営しているという。
同社の旅行エキスパートはセールス活動の中で、観光地やイベントの短い動画や写真を駆使し、旅のリアリティをアピールする工夫をこらしている。従って各支店ではさまざまなOfficeアプリケーションを組み合わせて使ったり、比較的サイズが小さいマルチメディアコンテンツを再生することが多い。カープギンスキー氏が率いる同社のITチームは、こんなふうに支店ごとに使い方が異なるITシステムを、本社のオフィスから管理している。
仮想化によって業務改革を継続
「仮想化を初めて導入したときに、このアプローチでわれわれのサポート活動が改善できることに気づいた。(障害からの)リカバリ時間が数日から数時間に短縮できたからだ」と同氏は振り返る。「それ以来われわれは仮想化の導入に注力してきた。なぜならイノベーションを実現することができるし、通常業務がその開発作業の影響を受けることもない。仮想化技術を導入したことで、リソースの集約やIT展開の自動化が実現できた」
また、営業時間中は顧客へのサービス提供に影響を与えることなく、DERのITシステムを実行できることも非常に重要だ。各地の支店に配備されている端末は、非対称(暗号化方式)の仮想プライベートネットワーク(VPN)回線経由で同社の中央データセンターに接続されている。この回線の速度は2M~16Mbpsで、同時接続しているデスクトップの数によって変動する。
同社は最近、Windows 7環境への移行を完了した。これは同社にとって効果の高い施策で、同時に社内システムの費用効率も向上させることができたとカープギンスキー氏は話す。同氏が責任者を務めるITチームは少数精鋭で、システム管理者2人、開発者1人のみという構成だ。このチームで、実に2300台分ものデスクトップが接続されている仮想インフラストラクチャ全体の管理運用を進めている。ただし社内環境の移行の際は、3人のサポート業務スペシャリストがハイレベルのシステム管理者と同等の立場としてITチームに加わり、移行の準備段階から移行完了直後のフォローに至るまで、社内の旅行エキスパートからの問い合わせに対応した。
カープギンスキー氏のチームは1カ月をかけて、VDIのマスターイメージを2個準備した。よく知られたベストプラクティスに沿った方法でWindows 7の社内展開を進めると同時に、同社の業務ニーズを明確にするためだ。続いて一部のユーザーに範囲を限定した、4週間のβテストを実施した。このβテストを通して、カープギンスキー氏のチームはシステム移行の手法に磨きをかけた。
βテストと並行して、同社のITチームはWindows 7環境の展開戦略の立案を開始した。Windows 7への移行に当たって、チームのメンバーはスクリプト作成、社内プロセスの自動化、フロントエンドのカスタムアプリケーションのコーディングなど、幾つかの重要分野に集中して多くの時間を費やしたとカープギンスキー氏は語る。その結果ITチームは、スクリプトとデータベース内のデータとの統合を実現させて、システム実装中の障害発生率を抑えることができた。
Windows 7移行は迅速&無停止で完了
続きはComputer Weekly日本語版 2月18日号にて
本記事は抄訳版です。全文は、以下でダウンロード(無料)できます。
■Computer Weekly日本語版 最近のバックナンバー
Computer Weekly日本語版 2月4日号:クラウド価格競争の意外な結末
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
3
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
IT製品の導入に関するアンケート「サーバ&ストレージ」編
-
8
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
9
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー