「学習されないから安全」は本当?

「シャドーAI」の情シス責任問題を整理する 推進と統制を両立する3つの判断軸

「学習されない設定にしているから安全」と言われたら情シスは何と返せばいいのか。「シャドーAI」のリスクと情シスの責任範囲を整理し、推進と統制を両立するための判断軸を考える。

 「学習されない設定にしているから大丈夫ですよね?」「うちの部署の詳しい人間が使っていいと言っていましたが」――。生成AI(人工知能)の業務利用が広がる中、情報システム部門(以下、情シス)への問い合わせがこんな形で届くようになった。

 問い合わせが来るならまだいい。実態として、情シスに何も知らせないまま現場が生成AIツールを使い続けているケースもある。しかしインシデントが起きたとき、「なぜ把握していなかったのか」と問われるのは情シスだ。

 「シャドーAI」の問題は、使っている従業員のリテラシーが低いことではない。情シスが「把握できない状態に置かれている」こと、そしてその状態のまま責任だけを問われる構造にある。本稿では、情シスがシャドーAI責任を本来どこまで負うべきかを整理した上で、「推進」と「統制」を両立するための判断軸を考えていく。

情シスはなぜ「把握できない状態」に置かれるのか

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