ソーシャルデータ分析に取り組むMicrosoftのアドバンテージとは?:実験的クラウド「Social Analytics」
米Microsoftは、ソーシャルメディアのデータをリアルタイム分析する実験的クラウドサービス「Social Analytics」のプライベートトライアルに乗り出している。ソーシャル分析市場の一角に食い込む考えだ。
ソーシャルメディアは顧客の動向を探るビジネスインテリジェンス(BI)の金脈だ。米MicrosoftのSocial Analyticsチームは、リアルタイムでさまざまな人々の意見を取り込むため、先進的な検索サービスと心理分析技術を用い、Windows Azureからツイートストリームの大鉱脈を採掘する考えだ。
ソーシャルメディアデータは、TwitterやFacebook、LinkedIn、StackExchangeなどのSaaSサイトの副産物だ。これらのデータを一定の条件でフィルタリングしたものは、マーケティング会社や金融機関、ニュースアナリストのみならず、小売業者や製造業者、世論調査員、政治家にとっても数百万ドルの価値がある。
業界専門家によると、鉱脈に埋もれたビッグデータからソーシャルメディアが得る利益は、広告収入を超えつつあるという。例えばTwitterは10月中旬、1日当たりのツイート数が2億5000万件に達した。同社は、こうしたツイートにカスタムフィルタをかけ、DataSiftなどの企業に1000ツイート当たり0.01ドルのライセンス料で提供している。DataSiftのパートナーのDatameerはデータの可視化および分析に、Apache HadoopベースのビッグデータBIアプリケーションを提供している。
Microsoftはこのビジネスに目を付けた。2011年、同社はTwitterのFirehoseフィードにフルアクセスできるようになった。報道によると、同年6月、Twitterに年間3000万ドル支払うことで、Bing検索エンジンにリアルタイムでツイートをインデックス化できる契約を結んだという。Microsoftはまた、Project “Dallas”と呼ばれていたWindows Azure Marketplace DataMarketを発表し、ビッグデータシンジケートの一角に食い込んだ。
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