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【市場動向】一般化しつつあるシェアードサービスセンター、次の課題は「標準化」:アビームコンサルティングが調査
大企業中心にシェアードサービスセンターの設立が一般化しつつある。次の課題はコスト削減や業務効率化などの当初の目的の達成だ。アビームコンサルティングでは、「プロセスの標準化」が重要と訴える。
社内のプロセスを標準化し、業務を統合するERPの発想を拡大していくと、個社だけではなくグループ全体で業務プロセスを標準化し、1カ所でまとめて処理する「シェアードサービスセンター」の考えに行き着く。シェアードサービスセンターは、バックオフィス業務の究極の統合であり、高い効率化やコスト削減を実現できる。
その考えに基づき、多くの日本企業がシェアードサービスセンターの役割を担う子会社を設立してきた。日本企業のシェアードサービスセンター利用について調査をしたアビームコンサルティングの経営戦略研究センター ディレクターの木村公昭氏は、「大企業を中心にシェアードサービスセンターは既に一般化している」と話す。本稿ではアビームの調査結果を紹介し、日本企業のシェアードサービスセンター利用の課題と解決を探る。
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目標は「コスト削減」「業務品質向上」
アビームは連結売上高1000億円以上、または従業員数2000人以上の東証一部上場企業を中心に2011年にアンケート調査を行った。回答した68社のうち、52社(76%)がシェアードサービスセンターを導入していると答えた。この割合は2005年の前回調査と比べて5ポイント増加した。
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