John Lewis、全部門で年間業績アップ
英国百貨店、モバイルを使った“おもてなし”が売上増の秘訣
英百貨店チェーンは商品のオンライン販売の他に、モバイルデバイスを活用して販売チャネルを多様化させる取り組みを行っている。これによって売り上げの大幅増を達成した。
英John Lewis Partnership傘下の英百貨店チェーンJohn Lewisと同じくスーパーマーケットチェーンWaitroseは、店頭、オンライン、モバイルの全チャネルで業績を伸ばした。
会計年度が終了した2014年1月25日までの1年間で、オンライン販売の売り上げは、John Lewisで前年比19.2%増、Waitroseでは41.4%増、さらにモバイルと同社の「Click&Collect」と呼ばれるサービス利用による売り上げも大幅な伸びを見せた。
Waitroseでは主に扱う品数が増えたことで、既存店の店頭での売り上げも5.1%アップ。John Lewisの店頭販売も既存店ベースで6.4%の売上増となった。
全体では、John Lewis Partnershipの税引き前利益は、4%減の3億2910万英ポンドに終わっている。年金の支払いと休暇手当の支払いの発生が主な理由だが、休暇手当については、2013年8月に同社管理部門の不手際による従業員への休暇手当の未払いが発覚していた。ただ、このような例外を除けば、税引き前利益は9.6%増の3億7640万ポンドとなる。
2013年にはWaitrose.comのWebサイトがリニューアルされ、ショッピングの操作性が向上し、タブレットからの買い物がしやすくなっただけでなく、ナビゲーションや登録、商品の検索も容易になり、最終的には、同サイトの食料品部門は41.4%の売上増となった。
John Lewis Partnershipは、顧客が全チャネルで簡単に買い物ができるようにサポートするとも明言していた。その結果、John LewisのClick&Collectサービスによる全注文の57%がWaitroseから入り、金額にすると250万ポンドとなった。
John Lewis Partnershipのチャーリー・メイフィールド会長は次のように語った。「われわれは当社のさまざまな販売チャネルを融合する方法をさらに探している。現在5店舗においてドライブスルー方式での商品の受け取り(※)を試しているが、2013年7月には商品受け取り用のロッカーの試験運用も始めた」
※買い物客が、ネットで商品を注文し(クリック)、指定された時間に店舗駐車場内の商品受け取りエリアで乗車したまま商品をピックアップ(コレクト)するシステム
一方、JohnLewis.comでは、同会計年度上半期に新しいWebプラットフォームを導入したことを受けて、売り上げは19.2%増の11億ポンドとなった。同サイトについては、モバイルチャネルもスマートフォンとタブレットからのアクセスが急増し、トラフィックの50%を占めるまでになっている。
同社のロイヤルティープログラム(会員制のポイントカードプログラム)も伸びを見せた。WaitroseのロイヤルティープログラムmyWaitroseから約1年後れたが、John Lewisでも同じ仕組みを使って、2013年10月に初のロイヤルティーカードを立ち上げた。
「われわれは、特にmyWaitroseで、顧客との関わりを顧客ごとに大きくカスタマイズできるようになった。この全てを実現するために、店舗構造の改善を続けている。また、各パートナー(John LewisとWaitrose)のために機会を創出している当社の指揮部隊の重要性を今まで以上に重視している」(メイフィールド氏)
John Lewis Partnershipによると、myWaitroseカード所有者の割合は今では売り上げの68%を占めるという。メイフィールド氏は、myWaitroseカードを導入したことで、より良いサービスとおもてなしが生まれ、店舗に訪れてもらう理由を増やし、「顧客との関係を深める」ことができたと話す。
John LewisのITディレクター、ポール・コビー氏は英Computer Weeklyとのインタビューの中で、これまでに40万人の顧客がロイヤルティープログラムを利用したと語った。
コビー氏によると、John Lewisの顧客の3分の2が複数の販売チャネルで買い物をしているという。「顧客は、ネットで商品をよく調べてから実際の店舗に足を運ぶ。多くの人が店員のアドバイスを聞こうと店舗を訪れるが、それでも購入するのはオンラインだ」
このエクスペリエンスを顧客にとってさらに充実したものにするためには、データをどう活用すればいいかを学ぶことが全てだ、とコビー氏は言う。
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