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RDBMSの牙城に食い込むNoSQLデータベース技術的には一長一短

急速な変化に応じてWebアプリケーションをスケーラブルに運用するニーズがWebサービス企業を中心に起こっている。それによって、かつて主流だったリレーショナルデータベース(RDBMS)に代わり「NoSQL」が脚光を浴びている。

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NoSQL | SQL | RDBMS | Amazon EC2


 1922年に自動車メーカーの米Ford Motorの創業者ヘンリー・フォード氏が、こう記したことはよく知られている。「顧客は好きな色の車を買うことができる。それが黒である限り」

 最近まで、ITマネジャーやアプリケーション開発者、ビジネス幹部がデータベース技術を選ぶ際も、同様の限られた選択肢しかなかった。SQLプログラミング言語による操作を前提に構築されるリレーショナルデータベース(RDBMS)が、企業のITや業務システムのエンジンとして支配的な地位にあり、有力な対抗馬は見当たらなかった。

 しかし、状況は変わった。2000年代半ば以降、米Yahooや米Google、米Facebook、米Amazon.com、米eBayといった企業の技術的な取り組みを背景に、SQLの圧倒的な優位性は崩れていった。こうした大手インターネット企業などでは、急速に変化する多様な要件を持つ極めてスケーラブルなWebアプリケーションを運用する必要があることから、主流のRDBMSに代わる選択肢が模索されるようになった。

 これらの試みから、SQLの厳格な開発原則から離れて柔軟でスケーラブルなデータ設計に重点を置いた新しい技術の流れが起こり、ここ数年で大きなうねりとなっている。こうしたデータベースは幾つかの異なる製品カテゴリーに分かれており、さまざまなデータモデルに基づいている。だが、これらはいずれも、強い主張を感じさせる簡潔かつ包括的な用語で総称されている。それが「NoSQL」だ。

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