大量のメール処理もラクラク?
「Gmail」とどう違う? Googleの「Inbox」で進化するメールアプリ
毎日何百通と届くメール、その処理は決して容易ではない。米Googleが発表した新メールアプリ「Inbox」によって、そうしたメール処理は大幅に効率化できるかもしれない。
“インボックスゼロ”(受信箱を空にする)という有名な考え方を実践するための電子メールアプリは山ほどある。だが、何百通もの未読メールを処理するとなると、決して容易に作業できるわけではない。「Mailbox」「EvoMail」「Mail Ninja」をはじめ、さまざまな選択肢が存在するが、期待通りの効果を発揮するものはほとんどない。
米Googleも、メール処理の効率化に関しては苦戦を続けてきた。同社のメールアプリ「Gmail」でよく聞かれる不満の1つは、簡素過ぎるというものだ。良く言ってオーソドックス、悪く言えば少々物足りない。しかし、同社はこうした課題に取り組み、最新のメールアプリ「Inbox」で大きな一手を打った。Gmailの利用状況に関係なく、この新アプリの最新β版は試してみる価値がある。
筆者はInboxのiOS版を1週間ほど使ってみた。最初の印象は上々だ。非常に簡単な操作で複数のGoogleアカウントをすぐにセットアップできる。メインメニューでログイン画像をタッチするだけで容易に複数アカウントを切り替えることが可能だ。
Inboxのユーザーインタフェースは、カラフルですっきりしたデザインになっている。「Google+」のような遊び心もある。Inboxはメールを手軽に分類、整理するためのさまざまな便利な機能が備わっている。
その1つが、関連するメールを自動的にまとめる機能だ。Googleはこれまで、Gmailのタブ機能でそれを提供してきた。Gmailのタブには、ソーシャルメディアのアラートをまとめた「ソーシャル」や掲示板やメーリングリストの投稿をまとめた「フォーラム」などがある。
Inboxでもこうした分類が行われるが、各カテゴリーにまとめられたメールが別々のタブで一覧表示されるのではなく、デフォルトではInboxのトップページ内で、各カテゴリーのラベルが他の重要メールなどとともに順に表示される。ラベルをタップすると、そのカテゴリーにまとめられたメールが一覧表示される。
例えば、ユーザーがたくさんのオンラインショッピングサイトや「Groupon」「LivingSocial」「TravelZoo」といった購入支援サイトに登録している場合、Inboxではこれらのサイトから受け取るメールは「Promos」(プロモーション)に分類され、このラベルとともに未読の新着メール数が表示される。自分にとって重要な送信者を基準にして独自のラベルを作成することもできる。
ユーザーは、受信箱にメールが1件も残っていない“インボックスゼロ”を最終目標にしているかもしれないが、Inboxではメールをいつ、どこで処理するかを選択できるようになっている。メールを左にスワイプすると「Snooze until」(スヌーズ)ウィンドウが表示され、メールを再表示するタイミングとして“今日”“明日”“来週の日時”、あるいは“後日”を指定できる。また、デバイスの位置情報に基づいて自宅やオフィス、その他の特定の場所に着いたときにメールを再表示するように指定することも可能だ。
一方、右にスワイプすると、メールは「Done」(処理済み)というカテゴリーに分類されて画面から消える。しかし、メールを削除する方法はそれよりも複雑だ。メールを削除するには、3つのステップを踏まなければならない。まずメールを開く、次にメニューオプションを選択し、最後にごみ箱ボタンを押さなければならない。読むまでもないメールを一発で削除できるアイコンか簡単なスワイプ機能が搭載されることを望む。Mailboxではそうした早道を提供している。
また、後でチェックしたいメールをピン留めすることもできる。ピン留めするには、特定のラベルをタップしてメールの一覧画面でメールを選択し、画面最上部のピンボタン(メール一覧画面ではメール選択時に表示される)を押すか、あるいは特定のメールを開いた画面の最上部にあるピンボタンを押す。Inboxのトップページ最上部にあるピンマークのフリップスイッチをオンにすると、ピン留めしたメールだけを一覧表示できる。
メールの作成は簡単だ。画面右下隅に、プラス記号を赤い丸で囲んだアイコンがある。これをタップすると、ペンのマークを赤い丸で囲んだメール作成アイコンと頻繁にやりとりする上位3人がリスト表示されるので、いずれかを選択してメールを作成する。
さらにInboxでは、ToDoリストの機能もリマインダーとして統合されている。メインメニューからリマインダー機能を選択して、今日やることのリストを確認したり、新しいリマインダーを作成したりできる。
Inboxを数日使ってみた感想は、「このアプリを使えば、誰もが電子メールで“インボックスゼロ”を実践する醍醐味(だいごみ)を感じられるかもしれない」というものだ。もう1つの副次的なメリットは、このアプリを使っているとGoogleにフィードバックを提供することができることだ。同社はわれわれに「標準的なWebベースのGmailクライアントから新しいInboxに一気に乗り換えたいか」と尋ねてきた。われわれは「イエス」と即答した。
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