「プラットフォーム革命」が進行中
製品販売から「成果を売る経済」へ、IT活用で可能になる“次のビジネスモデル”とは(1/2 ページ)
デジタル化により、製品を販売するビジネスモデルからサービスを提供するビジネスモデルへと転換しつつある。米AccentureのCTOが転換期である今を生き残る方法を語る。
「われわれは『プラットフォーム革命』の真っただ中にいる」と米AccentureのCTOは語る。あなたの会社にはプラットフォーム戦略があるだろうか。
「今や全ての企業がデジタル企業だ」と世界的なコンサルティング会社、米Accentureの最高技術責任者(CTO)ポール・ドーアティ氏は、2015年7月に開催されたイベント「MIT Platform Strategy Summit」の開幕基調講演でそう語った。この認識は、もうほとんどありふれたものになっており、「皆さんに話すのは釈迦に説法かもしれない」と同氏は聴衆に語った。しかし、ありふれているかどうかにかかわらず、この認識はこれまでになく重要な意味を持つ。従来の製品主体のビジネスモデルに立脚していた企業が戦略を大きく転換する動きが広がっているからだ。
このイベントの一部講演者は、この戦略転換を「プラットフォーム革命」と呼んだ。従来、製品を売ることで価値を獲得するビジネスモデルが中心だった。それが、顧客が人や物と関わり、そうした関係を管理し、充実させることができるように、ITプラットフォームを基に支援することで価値を得るビジネスモデルへと、転換しつつある。
オランダの電機大手Philipsの例を見てみよう。同社は幅広い製品を展開していたが、戦略を見直し、ヘルスケアと照明の専門サービスに重点を絞った。Philipsは今も消費者向けの器具類や医療機器を販売している。だが、これらの製品を同社のデジタルプラットフォーム「HealthSuite」で接続することで、「医師と患者に的確な情報を提供することを目指している」とドーアティ氏は説明した。
ぼやける境界、成果を売る経済
プラットフォーム革命の1つの重要な影響は、業種の境界が曖昧になることだ。こうしたビジネスモデル転換を進める企業では、プラットフォームが業種の枠にとらわれず、顧客の観点から拡充されている。顧客の要求や行動は進化を続けていることが背景にある。こうしてプラットフォームが重みを増す時代となり、米Walgreensのようにドラッグストアチェーンがヘルスケアサービスも提供したり、電話メーカーが銀行サービスも手掛けたりするようになっている。このように、プラットフォームを活用した新しいビジネスモデルを事業化している企業のほとんどは、顧客に商品ではなく成果を提供しようとしている。
顧客側はますます、企業から提供される商品やサービスが、結果に直結することを期待するようになっている。ドーアティ氏はこうした顧客の要求の変化について、こう説明した。「例えば、『健康を増進したい』『もっと余暇時間が欲しい』『家をもっと便利に管理したい』といった要望を満たすことが求められている」
こうした「成果を売る経済」は、消費者向けのビジネスだけに当てはまるわけではない。この変化は広範なものであり、Accentureを含むB2B(企業間取引)の世界にも影響を与えていると、ドーアティ氏は述べた。
「顧客は、ほとんどサービスとして購入するような容易な感覚で、特定の市場における収益率や成長率の向上という成果を購入したいと考える。われわれのスタッフの仕事の対価を支払うのではなく、仕事の成果の対価を支払いたいというわけだ」(ドーアティ氏)
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