「Windows 10」の次に“Windows 11”は出ない? 「最後のWindows」の意味とは:新しいアップデート方式を採用
Windows 10で米Microsoftは従来とは違うOSのアップデート方法を採用した。今回その新しいOSのアップデート方式がビジネス現場でどのような影響があるのか紹介する。
「Windows 10」は主要な「Windows OS」の最後のリリースとなる予定だが、それは米MicrosoftがWindows OSを放棄するという意味ではない。Microsoftは過去に選択したのとは異なるアプローチを取るにすぎない。
Microsoftは数年ごとに新しいバージョンのWindows OSを送り出してきた。ユーザーはアップグレードするためにライセンス料を支払い、時には骨の折れる移行プロセスを取り組む必要があった。このアップグレード形式における難点の1つは、ユーザーがアップデート機能を入手するまで長い間待たなければならなかったことだ。
併せて読みたいお薦め記事
Windows 10の新機能とは
- 「スタート」復活だけではない、5分で分かる「Windows 10」の新機能
- 「Windows 10」うわさの真相、新機能「タスクビュー」とは?
- 専門家が思わず目を見張る“無料OS”「Windows 10」の目玉機能
Windows 10のデバイスについて
Windows OSの新しいアプローチは、Windows 10に永続的なアップデートを加えていくことだ。このアップデートでMicrosoftは、Windows 10に恒常的に新機能を付加していく。Windows 10が実際にMicrosoftの最後のWindows OSになると考えるのは、恐らく現実性に欠ける。しかし、非常に長い期間にわたって「最後のWindows OS」であり続けるということはありそうだ。
永続的なアップデートの考え方
Microsoftのアプローチは全く前例のないものではない。米Googleは似たような方針を取っている。Googleは、クライアントPC「Chromebook」で常に最新バージョンのOS「Google Chrome OS」が稼働していることを確実にする自動アップデートプロセスを採用している。
関連記事
- 「Windows 10」の企業向け「Windows Update」は更新の「早い」「遅い」を選べる
- 「Windows as a Service」へ大転換のWindows 10がIT部門に突きつける問題
- 「Windows 10」へはいつ移行するのが正しいのか
- Windows 10無料化に“落とし穴”、小型タブレットが避けられない制限とは
MicrosoftがWindows 10に採用するアップデート方式は、管理者の制御をもう少し必要とするものだ。セキュリティアップデートは、機能のアップデートとは異なる取り扱いをする。このため管理者は、比較的早急にセキュリティアップデートを適用することができる。特定の機能を十分にテストするまでアップデートを保留するという選択も可能だ。
アップデートで追加される新しい機能が組織に必要ではない場合、その機能のアップデートをインストールしないようにすることも、恐らく可能だろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.