ChatOpsで進化するIT部門のコミュニケーション【第2回】
主要チャットサービスを比較――エンジニアだけじゃないチャット活用シーンとは?(1/2 ページ)
ビジネスでチャットを利用するメリットを具体的なシーンで解説。また代表的なチャットサービスである「Slack」「ChatWork」「HipChat」の特徴や価格を紹介する。
第1回「メールからチャットへ――『Slack』『LINE』が変える情報共有と開発手法」では、「情報のハブ」としてのチャットサービスの使い道、チャットと「DevOps」(開発と運用の連携でシステム開発や運用を迅速化すること)を組み合わせた「ChatOps」という考え方について紹介した。
業務でのチャットの利用がエンジニアの間で広がっていることから、チャットは開発・運用で使うものだと考える人もいるかもしれない。だが実際にはビジネスサイドにも大きなメリットをもたらす。 今回は、チャットのメリットを具体的なシーンで解説するとともに、主要なチャットサービスを紹介する。
チャットの上手な使い方とは?
チャットをさまざまなサービスやツールと連係して「情報のハブ」として利用すると、大量の情報がチャットに流れ込んでくることになる。メールの場合はフィルタリングルールを作成し、フォルダに分類するといった対策が可能だが、チャットの場合はどのように情報を整理すればいいのだろうか。
チャットは部屋に当たる「チャンネル」(「ルーム」ともいう)を作成できる。プロジェクトごとや連係するサービスごとにチャンネルを作成することが一般的だ。例えば外部サービスと連係する際、外部サービスの通知を流すチャンネルを設定できる。
チャットにログインしているユーザーは、自分に関係があったり興味があったりするチャンネルに入ることができる。スマートフォンなどへの通知もチャンネルごとに設定できるため、情報の取捨選択に便利である。
このようなチャットの使い方は、チャットサービス自身も打ち出している。「Slack」は「Communication Without Chaos」(YouTube)という動画を作成し、情報整理の仕方について視覚的に表現している。
ビジネスサイドが得られるメリット
Slackのようなチャットサービスは、エンジニアが利用するイメージが強いかもしれない。だがチャットを利用するメリットは当然ながらビジネスサイドにもある。具体的なシーンを例に考えてみよう。
例えば営業担当者が「現在サービスを利用しているユーザー数」という統計情報を知りたいとする。これまでは、運用担当者に問い合わせて情報をもらう必要があった。チャットを使うことで、営業担当者が情報を直接入手できるようになる。「チャットの画面上でボットにコマンドを投げると、チャットを通じて統計情報が受けられる」というのが最も簡単な例の1つだ。この場合、ボットが裏側でデータベースやモニタリングサービスと連係し、それらから取得した情報をチャットを通じて提供する。最近ではボットを一から開発することなく、Amazon Web Services(AWS)の「AWS Lambda」のようなイベント駆動サービス、「Subot」や「BOT TREE for MEDIA」のような既に完成したボットを利用することもできる。
オンラインサービスをはじめ顧客向けのシステムを運用している企業にとっては、カスタマーサポートの手間を減らすことも可能である。これまでは顧客からの問い合わせをカスタマーサポートが受け取ってから委託先の開発会社もしくは社内のエンジニアに提供していた。それを問い合わせのメールもしくはサービスとチャットを連係し、問い合わせ用のチャンネルに流すようにする。「Zendesk」のようなカスタマーサポートソフトを使えば、チャットとの連係は簡単だ。そしてエンジニアにも問い合わせ用のチャンネルに入ってもらうことで、バグに起因した問い合わせにすぐに対応できたり、使い勝手などに関する議論を始めたりすることができる。
以上のようにチャットには、情報共有の活性化やコミュニケーションコストの削減といった大きなメリットがある。
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ChatOpsで進化するIT部門のコミュニケーション
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