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危険水位を超えつつある「Pokemon GO」運営サーバの現状ストレージ管理者が学べることとは(2/2 ページ)

ストレージ管理者にとって、Pokemon GOのブームは多くの教訓を含んでいる。サーバクラッシュや不正アクセス対策がその最たるものだ。予想外の負荷にPokemon GOの運用サーバは今どのような状況にあるのか

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Pokemon GOは企業のITシステムのタフネス指標にもなる

 チャブラ氏は、そうした没入型アプリケーションの開発に利用できるツールとして、多様な分析の基盤として使われるオブジェクトストレージやデータレイクといった既存のストレージ技術を挙げている。しかし、そうしたアプリケーションの開発プロセスは、IT部門が慣れているものとは異なる。

 「位置情報を利用するモバイルアプリの開発には、従来のアプリと同じアプローチは適用できない」とチャブラ氏は指摘する。「われわれが話す顧客の多くは、こうしたモバイルアプリの開発では、今までのやり方が通用しないので、ゼロからスタートしており、マイクロサービスの使い方を学習している段階だ」(チャブラ氏)

 チャブラ氏は続けてPokemon GOが企業システムのストレージにおけるスケーリングの指標となるという見方も示している。「ストレージは、開発者の負担を軽減するために、ネイティブ機能として何ができるか。ストレージ管理者にはこの観点が重要だ。アプリケーションの利用増に応じたスケールアップがうまくいかず、サーバクラッシュに至る例があまりに多い。

 ほとんどの企業では、Pokemon GOほど急激なスケーリングが求められることはないだろう。だがいずれにしても、没入型アプリをリリースすれば、スケーラビリティを試されることになる。Pokemon GOはどうにか及第点だが、ほとんどの企業は落第しそうだ」(チャブラ氏)

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