Windows 10搭載の「Microsoft Edge」はダメ?
IE旧版のサポート終了で浮上、“Webアプリ互換トラブル”を華麗にやり過ごす3つの方法
IT部門は古いアプリケーションが新しいWebブラウザでうまく動作しない問題にしばしば直面する。だがMicrosoftのIE 11は、Windows 10が抱えるWebブラウザの互換性問題に対処できる。
Webベースの業務アプリケーションを配信するとき、「Internet Explorer」(IE)の互換性が問題になる場合がある。「Windows 10」へ移行しても、この問題は悪化するだけだろう。
Windows 10では、デフォルトのWebブラウザがMicrosoftの新しい「Microsoft Edge」(Edge)に変更されている。だがWindows 10には「Internet Explorer 11」(IE 11)も搭載されている。WebアプリケーションのホスティングをIEに依存している企業はいまだに多い。さらにMicrosoftは2016年1月をもってWindows 7/8.1を対象にIEのバージョン8、9および10のサポートを終了したため、IT担当者はIE 11で全てのアプリケーションを適切にサポートする方法を把握しておかなければならない。
VMwareのエンドユーザーコンピューティング部門で最高技術責任者(CTO)を務めるショーン・バス氏は、「BriForum 2016」で催されたセッションの中で、このWebブラウザの互換性に関する問題について論じた。同氏は、Windows 10のWebブラウザ互換性について、IE 11で正しく動作しないアプリケーションに対処する幾つかの方法を共有した。
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Webブラウザの選択肢
リモートデスクトップセッションホスト
Microsoftのリモートデスクトップサービスを使用すれば、IT部門は、旧バージョンのIEを実行できる。「Windows Server 2008」ではIE 7、8、9、「Windows Server 2008 R2」ではIE 8、9、10、「Windows Server 2010」ではIE 10が動作する。
「このプロセスは実質的にWebブラウザを仮想化しているため、エンドポイントで多くのリソースを消費することはない。一方、セッションベースの仮想化で互換性のないアプリケーションを実行すると、遅延と帯域幅の使用量が原因で、ユーザーエクスペリエンスが低下する恐れがある」(バス氏)
Internet Explorerの互換表示とエンタープライズモード
IEに組み込まれたWebブラウザ互換機能によって、IT部門はより新しいバージョンのIEでレガシーアプリケーションを適切に動作させることができる。「これらの互換機能は、旧バージョンのIEブラウザの形式をエミュレートすることで動作する。静的なWebサイトには最適だ」とバス氏は話す。
互換表示機能は、OSで新しいバージョンのWebブラウザを実行していても、IE 8より前のモードでWebサイトを表示する。この機能は、旧バージョンのIEから新バージョンのIEに移行した顧客に重宝されている。「ただし、これはWebページ固有の機能ではなく、IT部門はドメイン全体にモードを適用しなければならない」とバス氏は忠告する。
「エンタープライズモード」はIE 11で新しく導入された機能だ。この機能を使用すると、IT部門が選んだ全てのURLをIE 7またはIE 8の形式で表示することができ、Windows 10のWebブラウザ互換性に関する問題に対処可能だ。なお、この機能はIE 9とIE 10には対応していない。
アドオンツール
Citrix Systems、VMware、Spoon、Symantec、Microsoft製のアプリケーション仮想化製品は、IT部門がOSからアプリケーションを抽象化して、対応するWebブラウザから配信するのに役立つ。
多くの企業は、従業員に複数種類のWebブラウザの使用を許可している。だが全てのアプリケーション仮想化ツールがあらゆるWebブラウザとOSをサポートしているわけではない。これを踏まえて、Browsiumのツール「Ion」と「Catalyst」を使う選択肢もある。これらのツールでは、IT部門がアプリケーションを開くWebブラウザを選べる上、モバイルとデスクトップPCを問わず、どのOSのどのWebブラウザでも機能する。
Edgeは他のブラウザよりも優れているのか
最新のアプリケーションを使用しているIT部門なら、Windows 10のWebブラウザ互換性に関する問題に対応する必要はない。そのような場合はEdgeを試すと良いだろう。バス氏はEdgeについて次のような特徴を挙げている。「このWebブラウザは、Web2.0やHTML5などの最新の基準に対応しており、エンドポイントでのバッテリー駆動時間を長くすることができる。さらに、電力消費を抑え、他のWebブラウザより動画のストリーミングの品質も高い」ただし、EdgeはLinux、Appleの「Mac OS X」や「iOS」、Googleの「Android」には対応していない。また多くの企業が現在もサポートしているMicrosoft「Windows 7」では利用できない。
「これはMicrosoftがEdgeで犯した唯一最大のミスだ。EdgeをWindows 7対応にしなかったことで、同社は大きなチャンスを逃すことになるだろう」(バス氏)
「今日、インターネット閲覧の30%はモバイルデバイスから行われている。一部の国では50%を超えるほどだ。このようにデスクトップからのインターネット閲覧が少なくなるにつれ、『Windows 10 Mobile』で十分なシェアを獲得できていないMicrosoftは後れを取ることになる」とバス氏は指摘する。全てのメジャーなOSで動作するGoogleの「Google Chrome」や、iOSとOS Xで動作するAppleの「Safari」など、モバイルへの親和性がより高いWebブラウザがトップに立つだろう。
加えて、バス氏は次のように補足している。「Microsoftは、Windows 10でのWebブラウジング戦争に敗れる可能性が高い。Chromeは増加したモバイルからのブラウジングの恩恵を受けるだろう。それはSafariも同様だ。だが、実質的なモバイルブラウザを持たないMicrosoftがその恩恵にあずかることはできない」
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