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“炎上スマホ”「Galaxy Note7」を生み出してしまったSamsungの焦り発火問題がCIOに与えた品質保証の教訓(1/2 ページ)

Samsung Electronicsの「Galaxy Note7」で発生した発火問題は、企業のCIOにとっても決して無視できない問題だと専門家は主張する。その真意とは。

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機能や性能への評価は高かったGalaxy Note7だが……(TechTargetジャパン記事「徹底レビュー:進化を遂げた『Galaxy Note7』、iPhoneファンの気持ちを逆なでする機能とは」より)《クリックで拡大》

 Samsung Electronicsの「Galaxy Note7」は、豪華なディスプレイ、優雅な曲線美、高性能カメラ、そしておしゃれなスタイラスペンを備えたデュアルエッジデバイスだった。防水性能にも優れ、バスタブに30分間浸していても大丈夫だとされた。

 Galaxy Note7は「Samsungがこれまで投入した中で最高のスマートフォン」という触れ込みで、Samsungが2016年8月19日に発売した(価格は882ドル)。だが同社が10月11日にGalaxy Note7の生産・販売を全面的に停止すると発表したことで、同スマートフォンは出口が見えない最後を迎えることになった。

 この事故によるSamsungの経済的損失は、2016年9月初めには10億ドルと見積もられていた。だが損失見込みは増加の一途(いっと)をたどり、2016年第3四半期(7〜9月)の収益減少は23億ドルと予想された。さらに同年10月中旬の予想では、収益減少額が170億ドルに達する見込みだ。経済メディアは報道で、Galaxy Note7の発火事故の影響はスマートフォン業界や半導体メーカーのみならず、ベトナムの輸出など極めて広範囲に及ぶ可能性があると説明する。

イノベーションの限界か

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