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なぜ「脱Excel」は必要か――頼もしいExcel職人の“光と影”中堅・中小企業のための“脱Excel”ロードマップ【第1回】(2/2 ページ)

ビジネスインテリジェンス(BI)ツールの導入を推進しようというときに、Microsoft Excelが思わぬ障害になることがあります。中堅・中小企業にありがちな“脱Excel”の課題とは?

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現場にExcel職人が生まれる訳

 前述のように、Excelはもともと想定されていた用途を超えて、さまざまな業務で使われてきました。ところがExcelを使用する人の誰もがその機能を全て使いこなしているかというと、必ずしもそうではありません。「Microsoft Word」(以下、Word)や「Microsoft PowerPoint」(以下、PowePoint)を「一通り使える」と言われたら、どの機能をどのぐらい使えるのか、わざわざ尋ねることはしないでしょう。しかしExcelの場合は「一通り使える」といわれても「関数が使えるのか」「ピボットテーブル(縦軸と横軸に集計項目を配置した「クロス集計」を実現する機能)は使えるのか」「マクロは使えるのか」など、Excelの機能をどのぐらい使えるのかを尋ねることになります。なぜなら、これらの機能をどのぐらい使いこなせるかによって、業務の生産性に大きな差が生じるからです。

 例えば、毎月の売り上げを集計する業務において、Excelの基本操作が分かっているだけの人、基本的な関数を知っている人、「VLOOKUP関数」「OFFSET関数」「COUNTIF関数」などの高度な関数も使いこなせる人では、その業務に費やす時間に格段の差が出ます。マクロが使いこなせる人であれば、関数ではカバーしきれない手作業の部分までも自動化し、作業時間をほぼゼロにすることも可能です。

 しかしながら、このように多岐にわたるExcelの機能を使いこなせるスキルを身に付けるには、それなりに時間がかかります。中でもマクロは、実質的にプログラミング言語ですので、身に付けるためにはプログラミング言語の考え方を理解する必要があり、一段とハードルが高くなります。

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