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なぜ「脱Excel」は必要か――頼もしいExcel職人の“光と影”中堅・中小企業のための“脱Excel”ロードマップ【第1回】(1/2 ページ)

ビジネスインテリジェンス(BI)ツールの導入を推進しようというときに、Microsoft Excelが思わぬ障害になることがあります。中堅・中小企業にありがちな“脱Excel”の課題とは?

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 「Microsoft Excel」(以下、Excel)は、ビジネスにおいてなくてはならないソフトウェアとして、あらゆるビジネスシーンで長年広く利用されています。一方で、Excelがあまりにも普及してしまったことによる“副作用”が少なからず見られます。

 ビッグデータブーム以降、ビジネスインテリジェンス(BI)ツールがデータ分析ツールとして再び注目を集めました。しかし、いざ導入しようとすると現場の反対を受け、思うように導入が進まないといった問題も見受けられるようになりました。この問題の背景にも“Excel依存”があると考えられます。

 「なぜ、ビジネスの現場でExcelの利用がやめられないのか」――本連載では、その理由を検証し、どのようなプロセスでBIツールの導入を進めていくべきかについて解説していきます。

Excelは現場にとって万能過ぎる

 エンドユーザーコンピューティング(EUC)が提唱され、オフィスにおいて1人1台PCが支給され始めた時代においては、Excelは現場の主役でした。しかし現在ではクラウドサービスの普及により、基幹システム以外のさまざまな業務システムについても、安価に利用できる環境が整備されつつあります。Excelを使わなくてもできる業務はかなりの範囲に渡っているはずです。

 ところが現場では、業務システムの利用を補完するための新たなExcel業務が生み出されることがあります。Excelから業務システムへの移行に、現場が強く反対し、なかなか導入が進まないといった状況が起こることも決して珍しいことではありません。なぜ、このような状況が起きてしまうのでしょうか。

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