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AWS障害に学ぶ、万一クラウド障害が起きても動き続けるシステムとは?:まずはクラウド内部の依存関係を把握するところから(1/2 ページ)
ダウンタイムをどの程度許容できるかは企業によって異なり、アプリケーションによって異なる場合も多い。ダウンタイムの許容範囲を適切に予測し、不要で好ましくないダウンタイムを回避することが大切だ。
クラウドへの移行には各種のメリットがあるが、Amazon Web Services(Amazon)などのクラウド事業者はトラブルフリーの運用を保証してくれるわけではない。企業がいくら入念にクラウド移行を計画し、現実的な視点から機能とサービス条件を検討したとしても、エラーやダウンタイムが原因でクラウドに混乱が生じる可能性は残る。「Amazon Web Services」(AWS)のダウンタイムに備えている企業は、その影響を緩和できる。備えていない企業は、不都合な現実を突如突き付けられることになる。
ソフトウェア会社Treasure Dataのマーケティング担当副社長を務める田村清人氏によれば、AWSのダウンタイムをどの程度許容できるかは企業によって異なり、ニーズとビジネスケースによっても異なる。ただしAWSのクラウドストレージ「Amazon Simple Storage Service」(Amazon S3)のような基幹サービスがダウンした場合は、誰もがその影響を受ける。「2017年2月末にAmazon S3に障害が発生したときは、文字通りインターネットの半分に影響が及んだ」と田村氏は語る。これは、Amazon S3が人気の証拠であると同時に、どれほど高い耐久性と可用性が想定されたシステムであれ、全てのデータを1カ所に集めることがいかに危険かを示す証拠でもある。
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