最新技術よりも基本に目を向けるべし
「Windows 10」セキュリティ対策のベストプラクティスを解説 4つの基本とは
多くの企業のIT部門には、高度なサイバーセキュリティスキルを持つ優秀な人材が不足している。だがセキュリティ対策の基本を着実に実践すれば、「Windows 10」を安全に保つことが可能だ。
サイバーセキュリティのスキル不足は確かに存在する。「Windows 10」に関してはなおさらだ。情報セキュリティリスクを査定し軽減するための専門知識を備えたITプロフェッショナルが、とにかく足りていない。
優秀なセキュリティ人材が増えれば、企業が経験する情報漏えい件数は減るはずだと考える人が多い。だが現実には、情報セキュリティ専門家の国際的団体であるISACAは、セキュリティ分野のITプロフェッショナルが2019年には全世界で200万人不足すると予想している。
サイバーセキュリティのスキル不足は確かに、企業が直面するセキュリティ攻撃やセキュリティホールの数に影響を及ぼす。ただし実際には、IT部門のやり方に問題がある場合も少なくない。高度な最新技術にばかり目を向け、セキュリティ対策の基本がおろそかになっているのだ。
Windows 10のセキュリティ対策の基本
限られたスキルしか持たないIT部門であっても、Verizonのデータ漏えい/侵害調査報告書「Verizon Data Breach Investigations Report」やSymantecのインターネットセキュリティ脅威レポート「Symantec Internet Security Threat Report」で指摘されているような一般的なリスクであれば、以下に示す幾つかのベストプラクティスに従うことで比較的容易に対処が可能だ。
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基本1:セキュリティ対策の基準を策定
自社のニーズに合わせてWindows 10のセキュリティ対策の基準を定め、それを実践する。適切な監査ポリシーとログ管理ポリシーの策定、実績のあるマルウェア対策ツールの導入、HDD暗号化などのセキュリティ対策によって、全てのWindows 10クライアントのセキュリティを強固にすることが肝要だ。
基本2:セキュリティの脆弱性を確認
ユーザー認証も含め、全てのWindows 10クライアントを定期的かつ継続的にテストし、セキュリティの脆弱(ぜいじゃく)性を確認する。Rapid7の「Nexpose」やTenable Network Securityの「Nessus」などのツールを使って脆弱性スキャンを実行し、さらにLAN内に保護されていない情報がないかどうかを確認することで、Windows 10のセキュリティを大いに強化できる。
基本3:セキュリティアップデートを適用
Windowsの他、オフィススイート「Microsoft Office」や特にサードパーティー製ソフトウェアに対し、適切なタイミングでセキュリティアップデートを適用する。パッチ管理が不十分なせいで、常に脆弱な状態にあるシステムは少なくない。
基本4:「Windows XP」を排除
Windows 10環境のセキュリティを考える上で無視できないのが、「Windows XP」の存在だ。世の中にはまだ、パッチ未適用の脆弱なWindows XPシステムがかなりの割合で存在し、格好の攻撃対象となっている。
現在もセキュリティアップデートが続く、POS(販売時点情報管理)デバイス向け組み込みOS「Windows Embedded POSReady 2009」を利用して、Windows XPの問題を回避する小技があることにはある。レジストリを書き換えることによって、Windows XPを、同じWindows XPベースのWindows Embedded POSReady 2009として認識させ、セキュリティアップデートの適用を継続する方法だ。ただしこのレジストリハックは、Microsoftが正式にサポートしている方法ではない。やはりWindows XPからは完全に移行した方が賢明だ。
以上の対策を徹底するだけで、企業はWindows 10関連のセキュリティリスクの大半を軽減できる。どの対策も、セキュリティについて特に詳しい知識は必要としない。必要なのは、良質なツールを使い、既存のITプロセスに微調整を加え、適切なタイムマネジメントを実行することだけだ。
自社のニーズを把握する
調査統計や市場動向も重要だが、まずは自社固有のセキュリティニーズを把握することが肝要だ。サイバーセキュリティ分野のスキル不足に深刻に悩んでいる企業もあれば、微調整で十分に対応できる企業もあり、実際の状況はそれぞれ異なる。
最も重要なのは、会社のセキュリティ哲学を定めることだ。ITプロフェッショナルは自社の「セキュリティニーズ」とその「達成方法」を見極める必要がある。この2つが、企業のセキュリティ哲学を形成する。
現実には、今後セキュリティの課題は複雑化する一方だろう。ITプロフェッショナルが基本スキルを習得すれば、人材を補充せずともWindows環境を保護することは可能だ。さらにサイバーセキュリティ分野で近い将来予想される、人材不足の犠牲になることも回避できる。
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