納得できるTCOとは
TCOと機能で比較 ハイパーコンバージドインフラ(HCI)選びの勘所(1/2 ページ)
どうしても価格が目についてしまうハイパーコンバージドインフラ(HCI)だが、特にVDIを検討している企業はTCO(総所有コスト)に注意が必要だ。仮想化製品の特長を比較しながらコスト管理のポイントを解説する。
多くの企業はハイパーコンバージドインフラ(HCI)の初期導入価格に注目しているが、デスクトップ仮想化インフラ(VDI)を導入している企業の場合は、運用コストの長期的な削減を考慮すべきだ。
価格だけに注目し、安易にVDIを導入してしまうと、既存の仮想化インフラと競合し、サイロ(他と連携ができない孤立した状態になること)になってしまうことがある。VDIと仮想化インフラを混同しないように注意が必要だ。企業のVDIシステムと仮想化インフラを別々に管理するのは特別なことではない。VDI導入規模が大きくなる場合は、VDI用に個別のアーキテクチャ(システム構成ルール)を採用するIT部門さえある。その一例がHCIだ。HCIは、コンピューティング、ストレージ、ネットワーク、仮想化のリソース全てを1つのソフトウェア定義アプライアンスにまとめたものだ。同様に、CI(コンバージドインフラ)もデータセンターの役割を密接に統合するものだが、ソフトウェアが使用されない点が異なる。
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導入事例から読むHCI
サーバ&ストレージ ナビ
ただし、ハイパーコンバージドインフラに投資する前に、IT部門は技術的な適合性についてHCIを評価しておく必要がある。その上で、満足できるTCO(総所有コスト)になるかを判断すべきだ。適切なHCIを導入すればIT管理が簡略化されるだけでなく、スケールアウト(サーバ追加による性能向上)も素早く容易に実行できるためVDI導入もスムーズになる。
導入と更新のコスト削減
CIとHCIの重要な特長の1つはサービスを提供するまでの時間がかからないことだ。多くの場合、HCIアプライアンスは数時間から数日で現場に導入できる。サーバなどの機器統合やシステムのテストはベンダーが事前に実施するため、IT部門にはテストのために数週間の時間を確保する必要なくなる。その結果、CIとHCIは、ベンダーの製品やサービスを組み合わせるよりも、導入時に必要な労力が大幅に削減される。財務面では、IT部門がVDIプラットフォーム(システム基盤)を構築するプロジェクトの期間が短縮され、コストが下がることを意味する。
IT部門による定期的なソフトウェアの更新作業は避けて通れないが、HCIベンダーの中にはプラットフォームとハイパーバイザー(仮想化ソフト)の更新を自動化しているベンダーもある。このように管理が簡略化されると、独自に構築したインフラ基盤よりもメンテナンスコストを低く抑えられる。
購入時の悩みを解消
CIとHCIにはもう1つ重要なメリットがある。それは購入の単純さだ。仮想デスクトップとアプリケーションをサポートするために、何千ものパーツから選んで1つのインフラを構築することはない。NutanixやSimpliVityは、通常は少数のハードウェアオプションしか用意していない。また、オプションごとに導入規模を定めている。IT部門はどのオプションを選んだとしても、そのオプションが連携することも、各リソースをどれだけ利用できるかもあらかじめ把握できる。
Nutanixは同名のHCI製品を扱うHCIベンダー。SimpliVityは同名のHCI製品を扱うHCIベンダーで、2017年1月17日にHewlett Packard Enterpriseが買収した。
こうした単純さの反面、企業はパーツからデータセンターを作り上げる場合に実現できる無制限のカスタマイズオプションを諦めることになる。インフラのコンポーネントを個別に購入するのであれば、IT部門は複数のハードウェアメーカーから選択できる。ハードウェアメーカーの多くは、個別の顧客向けに製品をカスタマイズしている。CIやHCIを利用すると、IT部門は1社のベンダーが用意する狭い選択肢の中から選ばなければならなくなる。また、利用できるサイズのオプションが全ての企業のニーズに合うとも限らない。
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