Kong、Tyk、API Umbrellaを紹介
「API管理ツール」はオープンソースでも充実、注目の3大ツールをチェック
企業はAPI管理ツールを多くの市販ツールの中から選んでいるが、OSSにも多くの選択肢がある。本稿では、主なOSSのAPI管理ツールを幾つか紹介する。
API(アプリケーションプログラミングインタフェース)は、アプリケーション同士の相互作用を陰で支える立役者として機能する。特に多数の小規模サービスでアプリケーションを構成する「マイクロサービスアーキテクチャ」のような分散アーキテクチャへ移行する企業が増えるにつれて、APIはサービス同士の対話を可能にする重要な存在になってきた。
有償サポートの提供があるAPIを採用し、市販のAPI管理ツールを使用する企業が少なくない。一方でオープンソースソフトウェア(OSS)として一般公開されているツールを利用する企業もある。現在入手可能で主要なOSSのAPI管理ツールを見てみることにしよう。
Kong
Mashapeが開発した「Kong」は、使用する全てのAPIの管理層として機能する。KongはOSSのWebサーバ「nginx」(エンジンエックス)をベースとしており、オンプレミスかクラウドかを問わず、APIタスクの分散に威力を発揮する。
プラグインベースのKongは拡張が容易で、多くの人気サービスのプラグインを用意する。例えばAmazon Web Servicesのイベント駆動型コード実行サービス「AWS Lambda」の関数の管理と呼び出しが可能で、「Datadog」などのシステム監視ツールや「Loggly」のようなログ管理ツールへ監視データを送信できる。
Tyk
特筆すべきOSSのAPI管理ツールの1つが「Tyk」だ。オンプレミス環境に自力でセットアップすることも、Tyk Technologiesがホストする有償バージョンを利用することもできる。コンテナのクラスタ化や運用自動化を実現するコンテナオーケストレーター「Kubernetes」との連携により、「Google Container Engine」などKubernetesベースのサービスで構築したコンテナクラスタにTykをセットアップできる。Tykの中核要素はAPIゲートウェイであり、開発者がAPIリクエストを管理できるようにする。
Tykは進化が速く、メジャーアップデートが多いため、アップデート情報を注意深く見ておく必要がある。この急速な進化は、全ての変更を十分にドキュメント化するのを難しくしている。最新機能の中には、主要製品ドキュメントには記載されず、リリースノートに載っているものもある。
Kongと同じく、Tykも容易に拡張できる。ログ管理ツール「Logstash」など、既に多くのツールとの連携が可能だ。RPC(Remote Procedure Call)のフレームワーク(ライブラリやテンプレートなどの集合体)である「gRPC」や、「Python」などの広範なプログラミング言語を使って、Tykのプラグインを作成することもできる。最終的には、プラグインをOSS版Tykのコアに組み込むことを計画すべきだ。
API Umbrella
米国の国立再生可能エネルギー研究所(NREL)が開発した「API Umbrella」は、米国の政府機関が保有する統計データを公開するWebサイト「Data.gov」で利用されている。API Umbrellaは、キー管理、レート制限、分析などの標準的なAPI管理機能を幅広く備える。Web管理インタフェースを備え、ドキュメントには適切な索引を付けている。
有償でホストされる他のOSSのAPI管理ツールとは異なり、API Umbrellaには有償版がない。つまりサポートは完全にコミュニティー頼りになる。ただし、このプロジェクトを支える活発なコミュニティーがあり、新たなバージョンを頻繁にリリースしている。
活発な市場
間違いなく、OSSのAPI管理ツール市場の動きは活発だ。その中から最適なオプションを選ぼうとしても、いずれも甲乙付け難い。本稿で紹介したツール以外にも「WSO2」「ApiAxle」「Fusio」といったツールも検討すべきだ。
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