“使い回し”だけが問題じゃない、危険なパスワードだらけの社内をどう守る?:事例で分かる、中堅・中小企業のセキュリティ対策【第13回】(1/2 ページ)
便利なクラウドサービスをあれこれ利用していくうちに、パスワード管理が面倒になったユーザーは、いつしかパスワードを使い回すかもしれません。セキュリティ担当者として打つべき対策は?
連載について
情報セキュリティ対策をしたくても、ITに詳しい人が社内外にいなくて困っている中堅・中小企業は多いのではないでしょうか。「知識不足」と「ヒト、モノ、カネ不足」の問題が目の前にあっても、対策は待ったなしの状況。予算を握る上司を説得するために、サイバー攻撃の事例を紹介しながら、その効果的な対策につながる情報セキュリティ製品を分かりやすく解説します。
ビジネスでもプライベートでも、クラウドサービスを活用する機会は増えており、社会的な地位を確立したといえるでしょう。今では当たり前のようにクラウドサービスを利用している会社も少なくないのではないでしょうか。
実際、クライアントPCやスマートフォンでクラウドサービスに毎日ログインし、業務で利用している企業の割合は増加しています。
例えば総務省が2017年6月に発表した「平成28年通信利用動向調査の結果」によると、2016年の企業におけるクラウドサービスの利用状況は46.9%であり、およそ2社に1社が利用するまでに増えています。2012年のクラウドサービス利用企業は28.2%(総務省2013年6月発表「平成24年通信利用動向調査の結果」による)であり、これはおよそ3社に1社程度の利用率でした。以前と比べて「社外に自社の情報を置くこと」に対する抵抗感が減少しているのではないかと考えられます。
調査年 | クラウドサービスの利用率 |
---|---|
2012年末 | 28.2% |
2013年末 | 33.1% |
2014年末 | 38.7% |
2015年末 | 44.6% |
2016年末 | 46.9% |
今後もますますクラウドサービスの利用割合は向上していくことでしょう。それに伴い、企業にとって極めて貴重かつ重要なデータをクラウドに蓄積していく機会が増えていく可能性があります。
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