著名なストレージベンダーの見解も解説
SSDにはファイバーチャネル ベンダー11社調査で分かったフラッシュストレージの実態(1/3 ページ)
ストレージベンダーに対する調査でオールフラッシュストレージとハイブリッドストレージ(HDDとSSD)において、ファイバーチャネルが主流ストレージネットワークテクノロジーになっていることが明らかになった。
フラッシュベースのストレージアレイシステムを販売するベンダーによると、フラッシュベースのストレージアレイシステムで一般的に使用されているネットワークテクノロジーは、ファイバーチャネルだという。
TechTargetは各社が販売しているオールフラッシュストレージとハイブリッドストレージ(SSDとHHDを併用するシステム)の利用について調査を実施した。11社のストレージベンダーのうち8社は、法人顧客の大半がファイバーチャネルスイッチとアダプターを使用していると答えている。Dell EMCとHewlett Packard Enterpriseは、フラッシュストレージへの移行時に、多くの顧客が16Gbpsファイバーチャネルにアップグレードしていると指摘する。
併せて読みたいお薦めの記事
ファイバーチャネルが無くならない理由とは
オールフラッシュ化の正解はあるのか?
大半の顧客が10ギガビットイーサネット(GbE)を使用すると答えたフラッシュストレージベンダーは、SolidFireとTegile Systemsの2社にとどまった。そして、Nimbus Dataに至っては、ファイバーチャネル、イーサネット、InfiniBand(ポイントツーポイントの双方向シリアル接続規約のこと)への分散が見られると語っている。
Nimbus Data Systemsのトーマス・イサコビッチ氏
Nimbus Dataの顧客の大半は、同社の「Gemini All-Flash Array」(フラッシュストレージシステム)を既存のインフラに付けている。だが、最大のパフォーマンスを発揮するには、最速のネットワークテクノロジーが欠かせないと同社のCEOトーマス・イサコビッチ氏は話す。また、ミッションクリティカルなデータベースを保有する顧客は、リモートダイレクトメモリアクセス(RDMA)の特性を備え、待ち時間が非常に短いアーキテクチャを選ぶことが多いと同氏は指摘する。iSER(iSCSI extensions for RDMA)を使用するInfiniBandや40GbEがその例だ。
だが、現時点で大半のストレージベンダーが提供するフラッシュシステムは、InfiniBandや40GbEを利用できない。数年ファイバーチャネルSANを利用しており、固執が少ないと思われるベンダーでもファイバーチャネルを使っている。
Violin Memoryのエリック・オッテム氏
オールフラッシュストレージシステムを扱うViolin Memoryは、ファイバーチャネル、イーサネット、InfiniBandのいずれも利用できる。だが、同社の顧客の約80%はオールフラッシュアレイでファイバーチャネルを使用することを望んでいるという。
ハイパフォーマンス環境での運用を想定しているIBMの「FlashSystem 840」では40GbitのInfiniBandの導入事例はあるが、IBMによると、IBMのフラッシュユーザーの大半は、ファイバーチャネルストレージネットワークを使用しているという。IBMのFlashSystemビジネスラインプログラム責任者ケビン・ポウエル氏は、メールに次のように記している。
「ファイバーチャネルからイーサネットに切り替える顧客は少数で、その逆も同様だ。だが、どちらもごく一部の少数派であることに変わりはない。大抵の場合、顧客は既存の環境に最も適合するインタフェースを選択する。そして、それは現行の速度か1つ上の速度だ」
Violin Memoryで製品マーケティングを取り仕切るエリック・オッテム氏はメールで自身の見解を寄せている。
「フラッシュは待ち時間を抑えながらIOPS(ディスクが1秒当たりに処理できるI/Oアクセス)を高めることができる。そのため、顧客は高速なファイバーチャネルに移行したい気持ちが大きくなるかもしれない」。
NetAppのマーク・ウェルケ氏
企業向けストレージ製品を扱うNetAppで製品マーケティングシニアディレクターを務めるマーク・ウェルケ氏は、データベースでファイバーチャネルを使用している同社のフラッシュユーザーが80~90%に上ると推測している。また、その大半がNetAppの「EFシリーズ」とFASストレージで利用可能な最高速度に当たる16Gbpsファイバーチャネルに移行しているという。
「この移行によってパフォーマンスだけではなく信頼性も得られる。ファイバーチャネルには、マルチパス機能が組み込まれている。これはサーバとストレージに複数のネットワークを用意し、それらを論理的に束ねる技術だ。パフォーマンスと可用性大きなメリットがあるため非常に重要な機能だ。この機能と、ファイバーチャネルが何年にも渡って標準となっている事実により、ファイバーチャネルは、顧客が採用する可能性の高い選択肢となっているのだろう」(ウェルケ氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
技術文書・技術解説
[ネットアップ合同会社] 金融庁ガイドラインから読み解く、「次世代データレジリエンス」の在り方 -
製品資料
[ネットアップ合同会社] 製造DXでデータ活用ニーズが拡大 分散データ活用とAI活用をどう実践する? -
製品レビュー
[ネットアップ合同会社] AIで使いたいデータが内外に点在、研究におけるAI活用を阻む“真の課題”とは -
製品資料
[株式会社kickflow] 稟議・承認作業の「脱オンプレ・脱Excel・ペーパーレス化」を一気に進める方法 -
製品レビュー
[株式会社kickflow] ワークフローシステムのクラウド化 “みんなが不幸になる”事態を避けるには?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
そのアプリ危険かも? “野良アプリ”から「Android」「iOS」を守る防御策
-
2
「年1回の外部診断」が限界に 大手小売が脆弱性管理を内製化・一元化した方法
-
3
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
4
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
5
IT製品の導入に関するアンケート「PC&デバイス」編
-
6
「IBM i(AS/400)はクローズドなシステム」という誤解 DXに寄与する一歩
-
7
なぜ人はいるのにDXが進まない? ライオンも直面した“老害”レガシーシステム
-
8
「Windows 10」を使い続ける“Windows 11未移行ユーザー”に残された最終手段
-
9
ただなのに「12時間以内の復旧」も要求 無償OSSに商用レベルを求める企業の末路
-
10
SSD、HDDの常識を覆したキオクシア「245TB・新型SSD」の正体
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
6
10G回線の真価をフルに享受するには? 導入前にチェックしたいポイント
-
7
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
-
10
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー