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「非構造化データ」が“爆増”しても困らないストレージの条件とは?デジタルトランスフォーメーション(DX)時代の大問題(1/2 ページ)

非構造化データの急速な増加は、ストレージシステムにも大きな変革を迫る。そこで重要な要素となるのが、スケールアウト型の「セカンダリーストレージシステム」だ。

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非構造化データの増加に対処できるストレージシステムの条件とは

 デジタルテクノロジーを活用して新ビジネスの創出やビジネス変革に取り組む「デジタルトランスフォーメーション」(以下、DX)は、企業のデータセンターの近代化をけん引する主要ITトレンドだ。企業は現在、ファイル共有サービスやIoT(モノのインターネット)センサー、ビッグデータ分析といったデジタルテクノロジーの導入を急ピッチで進めている。こうした手段によって洞察力が得られれば、業務プロセスの合理化を進めたり、より良いコラボレーションを実現したりできる。

 企業の間でDXの取り組みが広がる中、驚異的な速さで増加しているのが、ドキュメントや画像といった非構造化データだ。非構造化データの大幅な増加によって、膨大な量のデータ保管に適さない従来型のファイルストレージシステムの負荷は、あっという間に限界を迎える。ストレージ業界を専門にする調査会社Taneja Groupは最近、従来型ファイルストレージシステムについて、IT部門が直面している一般的な課題を調査した。調査結果から明らかになった主な課題は、

  • 柔軟性が欠如している
  • ストレージスペースが有効活用できていない(ストレージ利用率が低い)
  • P(ペタ)B規模のサイズに拡張できない

などだ。こうした課題は、ストレージシステムに関するコストの増加や管理の複雑化などを招く。

 企業は、非構造化データ保管の課題にどう対処すればよいのだろうか。ITに関連するあらゆる物事と同様に、まずは適切なアーキテクチャを用意することが不可欠となる。非構造化データの保管には、高い拡張性や回復力(障害時にデータの完全性や可用性を保持する機能)、柔軟性、経済性を備え、アクセスしやすい「セカンダリーストレージシステム」(バックアップやアーカイブ用のストレージシステム)が重要な役割を果たす。

 本稿では非構造化データ用ストレージシステムの要件を詳しく見ていく。併せてストレージノード(サーバ)の追加で容量を拡張できるようにした「スケールアウト型ストレージシステム」(非構造化データの保存に適した「オブジェクトストレージシステム」など)が、現在のセカンダリーストレージシステムにおいて重要な要素となった理由を掘り下げる。

スケーラビリティと回復力

 非構造化データの膨大な量を考えると、現在のセカンダリーストレージシステムにとってスケーラビリティ(拡張性)が最も重要になることは間違いない。ここで注目すべきなのがスケールアウト型ストレージシステムだ。

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