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Apple、Google、Samsungに医療記録の管理を任せて大丈夫か?:アプリの利用増加で懸念
米国では、モバイルデバイスを用いて自身の医療記録にアクセスする利用者が増えている。だが、こうしたデバイスに保管される医療データのセキュリティとプライバシーに懸念する声もある。
Apple、Google、Samsung Electronicsがスマートフォン市場での優位性を利用して医療関連のアプリとサービスの導入を決めた。これらの企業のデバイス利用者が数百万人に上ることから、この決定当時は患者エンゲージメント(患者自身が自ら積極的に治療について学習し、最適な医療を選択して関与すること)が増加することが予測された。これらの企業は数年にわたってモバイル市場を支配している。そのため、自社ユーザーに医療アプリを提供することで、その立場を利用してアプリからメリットを獲得し、付加価値を高めてより多くの顧客をひきつけることができる。ただし、モバイルデバイスでの医療データの利用増加は、医療記録のプライバシーに対する深刻な懸念を引き起こしている。そして、こうしたセキュリティに関する疑問が、モバイルデバイスに自身の医療データを保管するかどうかという患者の選択に影響を与える可能性がある。
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