ドラフト版でも「Wi-Fi 6」の無線LAN製品を買うべきなのか?:準拠品は徐々に増加
ネットワークベンダー各社が新しい無線LAN規格「Wi-Fi 6」に準拠したデバイスを発表した。ただし同規格はまだIEEEで承認されていない。この無線LAN新規格への適切な投資タイミングとは。
無線LANの新規格「IEEE 802.11ax」、無線LANの業界団体Wi-Fi Allianceによる製品認証プログラムの名称では「Wi-Fi 6」への注目度が高まっている。ただし他の技術と同様、企業分野で普及するまでに何年もかかる可能性がある。調査会社IDCがまとめた報告書によれば、Wi-Fi 6が企業分野で主流となるのは2023年頃の見通しだ。
「遠い先のことのように思えるが、企業は今から計画を立て、この新規格についてよく知っておいた方がよい」と、IDCのアナリストであるブランドン・バトラー氏は言う。無線LAN技術の進化として、Wi-Fi 6が普及するのは自然な展開だ。
標準化団体IEEE(米電気電子技術者協会)はまだ、IEEE 802.11axの規格を承認しておらず、正式に承認されるのは2020年半ば以降になる見通しだ。
IEEEの承認に先立って、ネットワークベンダー各社は既にWi-Fi 6の仕様を製品に導入し始めている。半導体メーカーのBroadcom、Intel、Qualcommなどが標準化前のIEEE 802.11ax(以下、IEEE 802.11axドラフト規格)のチップセットを製造し、Aerohive Networks、Aruba Networks、Huawei Technologiesなどのネットワークベンダー各社が、企業向けの無線LANアクセスポイント(AP)の試験版をリリースした。
「2019年半ばまでに、市場に登場するAPなどのIEEE 802.11axドラフト規格の準拠製品はさらに増える見通し」(バトラー氏)だという。2019年下半期に企業がIEEE 802.11axドラフト規格の準拠製品を採用し始め、2020年に採用の動きは一層加速するだろう。
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