7大「Kubernetes管理ツール」を比較【前編】
Kubernetes管理ツール「NKS」「Cloudify」「Terraform」「Rancher」を比べた
複数のパブリッククラウドやオンプレミスにまたがる「Kubernetes」環境を管理するIT管理者にとって、運用を簡素化する「Kubernetes管理ツール」が役立つだろう。主要ツールの特徴を紹介する。
コンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」の活用が広がっている。IT業界における主要なトレンド、とりわけ複数のクラウドを使い分ける「マルチクラウド」との関係において、Kubernetesのエコシステム拡大が顕著だ。
Kubernetesのユーザー企業は、パブリッククラウドやオンプレミスのインフラ内にクラスタを作成し、コンテナ化したアプリケーションのデプロイ(配備)を自動化できる。インフラのスケーラビリティ(拡張性)やレジリエンス(回復性)については、ユーザー企業自身で確保しなければならない。クラウドベンダーはKubernetesの機能をマネージドサービスとして利用可能にする「マネージドKubernetes」を提供している。こうしたマネージドKubernetesのユーザー企業は、負荷分散やネットワーク接続など、リソースのデプロイと運用を効率化できる。
クラウドベンダーが提供するマネージドKubernetesは一般的に、Kubernetesを異なるパブリッククラウドで運用することは想定していない。複数のパブリッククラウドにまたがってKubernetesを運用する場合、それぞれのパブリッククラウドに「島」のように散在するアプリケーションのデプロイや運用に対処できる、Kubernetes管理ツールが必要になる。
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Kubernetesの活用が広がる理由
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コンテナはどう進化してきた?
マルチクラウドでKubernetesを運用しようと検討しているIT管理者が選択できる方法は幾つかある。以下で複数のパブリッククラウドやオンプレミスにまたがって、コンテナベースのアーキテクチャを実現できる機能を備えたKubernetes管理ツールを紹介する。
1.NetApp Kubernetes Service(NKS)
NetAppが提供するマネージドKubernetesの「NetApp Kubernetes Service」(NKS、NetAppが買収したStackPointCloudのサービスがベース)は、複数のインフラにまたがるKubernetes環境に共通の管理コンソールを用意する。Kubernetes管理ツールとしては著名で成熟した製品だ。NKSは個々のパブリッククラウドに導入したKubernetes環境を、個別のクラスタとして扱う。
NKSの注意点は、主要なパブリッククラウドをサポートしているものの、オンプレミスのKubernetes環境を対象外にしている点だ。オンプレミスのプライベートデータセンターでもKubernetesを運用する場合、パブリッククラウドとオンプレミスのKubernetes環境を別々に運用する必要がある。
2.Cloudify
オープンソースソフトウェア(OSS)のKubernetes管理ツール「Cloudify」は、モデル駆動型の高度なオーケストレーション機能を備えている。複数のパブリッククラウドやベアメタルクラウド、オンプレミスにおけるKubernetesの運用を対象としている。
Cloudifyはクラウドベンダーが提供するマネージドKubernetesを含め、各Kubernetes環境を抽象化する。それらを一種のリソースとして扱うことで、パブリッククラウドだけでなく、さまざまなインフラで稼働するKubernetes環境を統合的に運用できる。インフラの過度の抽象化を好まないIT管理者には適さない可能性がある。
3.Terraform
HashiCorpが「Infrastructure as Code」(IaC:コードによるインフラの構成管理)ツールとして提供する「Terraform」は、複数のKubernetes環境を統合管理できる。対象とするインフラは複数のパブリッククラウドやオンプレミスなどだ。ただしクラウドベンダーが提供するマネージドKubernetesに含まれる高度な機能については、Terraformで管理対象にできない場合がある。利用するKubernetes環境によって制限される機能が異なる。
4.Rancher
OSSのコンテナ管理ツール「Rancher」は、パブリッククラウドやベアメタルクラウド、オンプレミスのKubernetes環境を統合的に運用できる。Rancher Labsが主体となって開発を進めている。
Rancherは3層構造のアーキテクチャを採用している。最上層がアプリケーション、中央層がクラスタの管理を担っている。最下層は、パブリッククラウドのKubernetesエンジンと、Rancher独自のKubernetesエンジンで構成される。KubernetesをクラウドベンダーのマネージドKubernetesによって運用するか、ユーザー企業自身で運用するかを選択できる。
後編では、他のKubernetes管理ツールを紹介し、Kubernetesのエコシステムの広がりを示す。
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7大「Kubernetes管理ツール」を比較
マルチクラウドの採用が広がる中で、コンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」の存在感が高まっている。Kubernetesの効率的な運用に役立つ「Kubernetes管理ツール」を紹介する。
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