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ハイブリッドクラウドで無駄な料金を払わずに済む“賢いデータの置き方”:ハイブリッドクラウドのコストを抑えるデータ管理方法【前編】
ハイブリッドクラウドのコストを抑えるには、データをどこに置き、どう送受信するかを伸張に検討する必要がある。クラウドサービスの課金体系を踏まえ、検討のポイントを説明する。
各種クラウドやオンプレミスを組み合わせて運用する「ハイブリッドクラウド」に魅力を感じる企業は少なくない。しかしハイブリッドクラウドにデータを配置し、インフラ間を移動する過程で重要な問題が生じることは、あまり知られていない。
クラウドベンダーは、自社のクラウドとその外部のデータセンター間でやりとりするデータ量に基づいて課金することがある。この場合、データをクラウドとオンプレミスのデータセンター間で送受信するときに、クラウドの利用料が発生する。ハイブリッドクラウドの設計によっては、クラウドの利用料が毎月数千ドル単位で加算される恐れがある。
企業はハイブリッドクラウドを構築する際に、扱うデータの格納場所やアクセス方法を調べて、想定外のコストや、運用するアプリケーションの問題が生じないようにしなければならない。前後編にわたり、ハイブリッドクラウド環境を構築するときに確認しておきたいポイントを解説する。
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ハイブリッドクラウドで構築するアプリケーションでは、データの管理方法の決定に当たって、以下の2つのアプローチが基本になる。
- クラウドにデータを格納し、データセンターはアプリケーションを介してそのデータにアクセスする。
- オンプレミスのデータセンターにデータを格納し、クラウドで構築したシステムはアプリケーションを介してそのデータにアクセスする。
状況に応じて、2つのアプローチを組み合わせることも可能だ。
ハイブリッドクラウドで発生するデータ送受信コスト
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