「AI」で進化する自動化技術【前編】
RPAでは満足できない企業に贈る「AIによる業務自動化」のすすめ
生産性を向上させる有力な手段が、複数のシステムにまたがる業務や複雑な業務の自動化だ。こうした業務に適用可能な、インテリジェント化が進む業務自動化システムについて詳しく説明する。
企業が全社的な業務効率をさらに向上させるためには、業務自動化を進める必要がある。ロボティックスプロセスオートメーション(RPA)をはじめとする一般的な業務自動化システムを導入した企業が、社内のさらに複雑な課題を解決するためには、コンピュータによる学習と判断を可能にする人工知能(AI)技術の力を活用するとよい。
業務自動化技術はこの数十年の間に、単純な反復作業の自動化に関しては、成功を収めている。業務自動化システムは人件費の削減に貢献し、従業員は生産性の高い業務に専念できるようになった。
企業が直面する持続的な課題を解決するには、単純な決まり切った作業を自動化するだけでは十分ではない。さらに高い生産性を実現するためには、業務自動化システムに人工知能(AI)技術を取り入れる必要がある。
AI技術は何を自動化できるのか
基本的なAI技術に、機械学習がある。機械学習を組み込んだシステムはデータから学習し、その内容を応用して、まだ見たことのない新しい問題を解決する能力を取り入れることが可能だ。「教師あり学習」は機械学習のアプローチの一つで、学習用に情報をラベル付けした教師データを用いる。企業は教師あり学習によって、業務自動化システムに業務プロセスの運用方法を習得させることができる。これによって自動化できる作業が増え、ビジネスの効率化が進展する。
単純なワークフロー自動化システムは、流れが単純で一定のルールに沿ったプロセスを手早く処理できる。構築も簡単で、直ちに業務効率を向上させることが可能だ。例えば従業員がファイルの移動やデータのコピー&ペーストに毎日何時間も費やしている場合は、タスクの自動化に多大な価値がある。
中にはシステム間で共有するデータの形式を統一したり、複数のデータやシステムを組み合わせたりしなければ実行できない作業がある。例えば顧客データをシステム間で連携させるときに、一方のシステムでは必要なデータが、もう一方のシステムでは不要なことがある。そうした場合、企業は一般的なワークフロー自動化システムよりも高度な処理能力を持ったシステムを必要とする。
業務自動化システムの最前線では、構造化されていないデータからより多くの情報を引き出すインテリジェント化が進んでいる。業務自動化システムはインテリジェント化によって、必ずしも同じパターンやフローに従うとは限らない複雑な作業ができるようになる。構造化されていないデータを処理し、必要に応じてデータを修正したり、検証したりすることが可能になる。
業務プロセスが途切れていたり、顧客データが複数のシステムに分散されていたりする場合、1件の顧客トラブルを解決するために、複数のシステムにアクセスしなければならないこともある。AI技術を組み込んだ業務自動化システムは、オンプレミスやクラウドのシステムに分散されたデータの中から、必要なデータを抽出して一目で確認できる状態にまとめる。これにより、人手での処理によるミスを減らすことができる。
業務自動化システムにAI技術を利用すれば、いくつもの社内システムを連携させ、一つのプロセスに集約できる。業務自動化を進めている企業は、単純作業をこなす一般的なRPA製品のソフトウェアロボットに加え、チャットbotのような会話型エージェントを導入して、顧客や取引先、従業員からの問い合わせ電話を含めた自動化のプロセスを進展させている。
後半では、高度な処理が可能な業務自動化システムの利用に適した業務とは何かを説明する。
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「AI」で進化する自動化技術
単純作業を繰り返すために使われてきた自動化技術は、人工知能(AI)などの最新技術を組み込むことで、より複雑な業務を自動化できるようになった。インテリジェント化する自動化技術の現状を探る。
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