「クラウドの高額請求」を避けるために全社に徹底すべき6大項目:クラウドの知識が必要なのはIT担当者だけではない
クラウドサービスを使うと、想像以上に高い利用料が請求されることがある。出費を抑えるには、従業員がクラウドのコストの管理と最適化のプロセスを理解することが必要だ。
「クラウドのコスト最適化」という問題を無視することはできない。自社がその調査に着手したばかりでも、既にクラウドで運用している場合でも、それは変わらない。コスト管理について豊富な知識を備えた従業員が複数の部門にいれば、クラウドの高額な請求書に驚かされることは減るだろう。
従業員にクラウドについての知識を身に付けてもらうには、部門間の協力を促す必要がある。例えばIT部門の担当者は、クラウドの使い方が会社の最終損益に影響を与えることを意識しなければならない。同様に業務部門の担当者も、クラウドの仕組みを理解する必要がある。社内の全員が同じ考えを持つように、クラウドのコストに関わる重要な要素を幾つか確認していこう。
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要素1.従業員教育
クラウドベンダーの認定資格が対象としているのは、エンジニアだけではない。IT部門以外の従業員も含め、クラウドのコスト管理に関する専門知識を社内で育てる鍵を握るのが教育だ。クラウドコストの一般知識を最初に自社全体で育んでおかなければ、クラウド料金の複雑さを理解することは難しいだろう。
知識を定着させるために、サプライチェーン担当者や会計担当者の一部に対して、クラウドの認定資格教育を実施することを検討すべきだ。このような資格には、CompTIA(Computing Technology Industry Association)の「CompTIA Cloud Essentials」やAmazon Web Services(AWS)の「AWS認定クラウドプラクティショナー」などがある。
予算や時間に制約がある従業員は「資格取得は難しい」と考える可能性がある。「LinkedInラーニング」を手掛けるLinkedInやA Cloud Guru、Linux Academyなどは、いつでも受講することができ、比較的コストの低いオンライン教育サービスを提供している。
要素2.コストの透明性確保
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