IT予算計画で重視するもの【前編】
2020年のIT予算計画、まず「事業部門の目標」と「既存IT環境の問題」を見極めよ
IT予算計画の策定は概してストレスが多く複雑な作業だ。まずは事業部門のリーダーやユーザーとコミュニケーションを取り、既存のIT環境にどのような問題があるか洗い出す必要がある。どう進めればよいのか。
2020年にIT部門が投資先として重視すべき分野は何だろうか。IT部門は、事業部門が目指す短期目標と長期目標を十分に理解した上で、2020年のIT予算計画を策定しなければならない。事業部門は今後の1~5年に何を重視するのだろうか。事業部門が柔軟に、なおかつコスト効率も良くニーズを満たせるようにするのがIT部門の役割だ。
未来のIT環境の要件と、既存IT環境の問題を特定
多くの場合、企業にとって最大の足かせとなるのは、「未来」ではなく「過去」だ。一般的に、将来のIT環境を柔軟にする上では、既存のIT環境が最大の障害となる。だが既存のIT環境は簡単に捨てることができない。そのため、「望ましく完璧な」次世代テクノロジーと交換する形で役目を終えているのが実情だ。IT部門は、既存のITインフラの衰退に備えるためにどう投資するかを検討しなければならなくなっている。
企業ITにとっての“緊急の問題”
多くの企業が最終目標として掲げるのは、人工知能(AI)技術を使って効率的なオーケストレーション(配備や管理の自動化)を実行できるマルチクラウド環境かハイブリッドクラウド環境だろう。ただし現状のシステムは、モノリシック(巨大な一枚岩)なオンプレミスの大規模システムと、多少モジュール化されたクラウドアプリケーションが混在していることがほとんどだ。このようなアプリケーション群は、緊急の問題と認識しておきたい。
事業部門のユーザーから直接声を聞き、彼らが不便に感じていることを明確に理解するのも重要だ。大きな問題と見なされているのはERP(統合業務)システムなのか、それともCRM(顧客関係管理)システムなのかといったことを確認したい。IT予算計画を策定する際には、大きな問題ほど優先順位を高くする必要がある。業務プロセスを自動化することで事業の運用がどのように変わるのか、既存のモノリシックなアプリケーションを入れ替えることで企業のニーズを満たせるのか、という点を評価するとよい。
後編は、アプリケーションのモダナイゼーション(最新化)におけるクラウドの役割、検討すべき投資先について考察する。
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IT予算計画で重視するもの
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