特集/連載
無線LANを高速化する「MU-MIMO」は「SISO」と何が違うのか:「無線LAN」の根幹技術【前編】
無線LANを高速化する重要な技術に「マルチユーザーMIMO」(MU-MIMO)がある。これを正しく理解するために知っておくべきポイントを紹介する。
無線LANの長年の問題は接続デバイス数の増加に伴うトラフィック(データ量)増だ。大都市の人口増加が招く交通渋滞と同じように、無線LANも接続するクライアントデバイス数が増えればトラフィックは増える。その解消に役立つ技術が「MIMO」(Multiple Input Multiple Output)だ。複数のアンテナを使って無線LANアクセスポイント(AP)とクライアントデバイス間のデータ送受信を効率化する。
併せて読みたいお薦め記事
「Wi-Fi 6」が注目される理由
- 「IEEE 802.11ax」が“期待外れのIEEE 802.11ac”とは違うこれだけの理由
- 「Wi-Fi 6E」とは? 全ての無線LANを過去にする衝撃
- 「Wi-Fi 6」と「Wi-Fi 5」の違いとは? 5つのメリットを解説
無線LANを基本から理解する
「MU-MIMO」(マルチユーザーMIMO)は、MIMOを複数のクライアントデバイスで同時に利用できるようにする技術だ。無線LAN規格「IEEE 802.11ac」(Wi-Fi Allianceによる名称は「Wi-Fi 5」)で初めて搭載された。クライアントデバイスの接続数が増える中、無線LANを高速化する上での大きな役割を果たした。
無線LANを革新したMU-MIMOについて知っておくべきポイントを解説する。
「SISO」から「MU-MIMO」へ
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.