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「ランサムウェア攻撃」で学校を狙う攻撃者は何を考えているのか?:学校を襲うランサムウェア攻撃【後編】
新型コロナウイルス感染症対策でオンライン教育を整備する教育機関のシステムを狙い、ランサムウェア攻撃が勢いを強めている。攻撃者は何を狙いにしているのか。
ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)攻撃が教育機関を標的にするのはなぜか。中編「学校を襲うランサムウェアはなぜ『Chromebook』よりも『Windows』を狙うのか」に続く本稿は、その理由を紹介する。
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なぜ学校が狙われるのか
モバイルセキュリティベンダーLookoutのセキュリティソリューション担当シニアマネージャーであるハンク・シュレス氏によると、教育機関のIT活用は概して遅れており、データのバックアップがなく、最新のサイバーセキュリティ対策を導入できていない場合もある。「そのような学校がランサムウェア攻撃の主要な標的になる」(シュレス氏)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として、教育機関はオンライン教育を実施しなければならなくなった。それにより教育機関のIT部門はオンライン学習システムの運用に気を取られ、攻撃者にいっそう付け入る隙を与えている。
もう一つの理由が、純粋な金銭的動機だ。
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