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中堅・中小企業が「NAS」から「SAN」に乗り換えたくなる性能、拡張性の理由:NASからSANへ乗り換えるべき7つの兆候【前編】
今や中堅・中小企業でもSANは手が届きやすい存在になった。だからといってNASが時代遅れになったわけではない。NASからSANに乗り換えるとすれば、いつ決断すればよいのか。それを決めるヒントを紹介する。
「SAN」(ストレージエリアネットワーク)は従来、この複雑なシステムを導入し維持できる人的リソースを持つ大企業が主に利用するものだった。価格の低下により、SANは今や中堅・中小企業にとっても有力な選択肢になった。とりわけ大量のデータを管理したり、高速な処理が必要なアプリケーションを運用していたりする中堅・中小企業にとっては魅力的だ。
とはいえ「SANが手が届きやすい存在になった」という理由だけで、中堅・中小企業は性急に「NAS」(ネットワーク接続ストレージ)を捨て去るべきではない。まずは現在のストレージシステムを評価し、NASからSANに移行すべきタイミングであることを示す「7つの兆候」があるかどうかを見極めるのが望ましい。本稿はこのうち1つ目と2つ目を解説する。
- NASでは必要な性能が得られなくなった
- さらなる拡張性が必要になった
- 可用性と信頼性を揺るがす問題が頻発している
- NASがデータ保護の要件を満たさなくなった
- NASがアプリケーションのニーズを満たさなくなった
- 仮想化技術の導入でインフラの運用や処理負荷が高まった
- リソースの集約と有効活用のニーズが高まった
兆候1.NASでは必要な性能が得られなくなった
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