サーバ仮想化の10個のデメリットとその解決方法【中編】
「仮想マシンの構築が簡単過ぎる」ことがもたらす深刻な問題とは?
サーバ仮想化製品のデメリットには、どのようなものがあるのか。導入後に起こり得るトラブルを予防するために、主なデメリットと、その解決策を理解しよう。
サーバ仮想化製品は物理サーバの台数を減らし、ハードウェアの管理コストを削減したり、複数のシステムをデータセンターで運用することを容易にしたりといった効果がある。ただしサーバ仮想化製品には幾つかのデメリットがある。これらのデメリットを把握しておくことで、企業はサーバ仮想化製品の問題に備えることができる。前編「『サーバ仮想化』のデメリットとは? コスト増大、仮想マシン増殖のリスク」に引き続き、本稿はサーバ仮想化製品のデメリットを説明する。
デメリット3.データのバックアップの負荷増大
サーバ仮想化製品の導入によって、追跡が必要なサーバOSやアプリケーション、データストアの数は増加しやすくなる。これらのシステムで扱うデータを確実にバックアップする作業は容易ではない。さらにアクティブな仮想マシンの数が多いほど、データのバックアップにかかる時間は長くなる。
仮想マシンのバックアップ機能を搭載したバックアップアプリケーションもある。ただし企業がこうしたバックアップアプリケーションを導入する際は、その仮想マシンバックアップ機能が自社のインフラに適しているかどうかを確認する必要がある。
デメリット4.仮想マシンの構築が簡単過ぎることの弊害
従来の物理サーバと比べ、仮想マシンは構成や稼働が簡単だ。ハードウェアを新たに調達する必要もない。これは仮想マシンのメリットでもあるが、問題点にもなり得る。技術経験が乏しい従業員でも、インフラへのアクセスが許可されていれば新しい仮想マシンを稼働させることが可能だ。そのため新しい仮想マシンが稼働していることをシステム管理者が把握していない状態になることがある。この状態はOSのライセンスコストの急増や、ストレージとネットワークの容量不足、コンプライアンスの問題といった複数の問題を引き起こしかねない。
デメリット5.サーバ仮想化製品の単一障害点化
単一のハードウェアで多数のシステムを運用できることが、サーバ仮想化製品の大きなメリットとなる。このメリットは単一障害点と表裏一体だ。仮想マシンをホストする物理サーバで障害が発生すると、その物理サーバで稼働するほぼ全ての仮想マシンは停止を余儀なくされる。仮想マシンと組み合わせて利用するストレージシステムも単一障害点になる恐れがある。複数の仮想マシンで利用するディスクアレイで障害が発生すると、サービスの中断に加えてデータの損失が生じる可能性がある。
企業は単一のシステムを複数の仮想マシンと物理サーバで動かす「クラスタ」構成を組むと、ハードウェア障害によって長期間のシステム停止が発生するリスクを抑えることができる。
デメリット6.サーバのセキュリティ対策の複雑化
サーバの保護は常に企業の課題となっている。特に企業内に存在する仮想マシンは、その数と寿命が流動的であることから、セキュリティ対策は複雑になっている。最新のセキュリティ対策ツールは仮想マシンを認識し、仮想マシンのセキュリティを確保できる。セキュリティ対策ツールを選定するときは仮想マシンの最新の一覧を確認する機能を搭載しているかどうか、そうした機能を搭載する仮想マシン管理ツールと連携できるかどうかを確認することが望ましい。
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