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電子カルテベンダーCernerが「AWS」移行後も「Nuance」の音声認識を選ぶ理由EHRの音声認識機能は使い物になるか【中編】

電子カルテ(EHR:電子健康記録)向け音声認識技術の需要が高まっている中、医療ITベンダーCernerは技術の先進性と臨床現場のニーズのバランスを慎重に判断しようとしている。同社が重視する「臨床上の価値」とは。

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アプリケーション | 業務改善 | 医療IT


 医療現場の業務負荷軽減を目的として、米国では電子カルテ(EHR:電子健康記録)に音声認識機能を搭載する動きが広がっている。米国の電子カルテベンダーEpic Systems(以下、Epic)の製品を中心に解説した前編「電子カルテの音声アシスタントの可能性と限界 多機能でも『理想には遠い』のはなぜか」に続き、中編となる本稿は、同じく米国の電子カルテベンダーCernerの動向を取り上げる。

Cerner製電子カルテと音声認識機能「Voice Assist」

 Cernerは「Voice Assist」というEHR向けの音声認識ソフトウェアを開発し、2020年にIndiana University HealthやSt. Joseph's Healthなど複数の医療機関で試験運用を開始した。Cernerで音声エクスペリエンス担当のディレクターを務めるジェイコブ・ギアーズ氏によると、Voice Assistの開発には約18カ月を費やし、2021年後半に販売開始する。

 Voice Assistの開発を軌道に乗せる上で重要だった要素について、ギアーズ氏は「自然言語処理技術の成熟」「音声認識技術ベンダーNuance Communicationsとの提携」そして「2019年にクラウドサービス群『Amazon Web Services』(AWS)にシステム移行したこと」を挙げる。特にAWSへの移行はVoice Assistの性能向上に寄与したという。

AWSを採用してもNuanceとの関係を続ける“あの理由”

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