TeamsのWeb会議を快適にしたいなら「Cortana」を使うべし?:「Microsoft Teams」×「Cortana」で会議改革か
オフィス出勤再開の動きを受け、Microsoftが「Microsoft Teams」のさらなる利用促進策として打ち出したのが、音声認識技術「Cortana」との連携だ。TeamsとCortanaの組み合わせは、会議をどう変えるのか。
自然言語処理の進化とともに、音声認識ソフトウェアを搭載したインテリジェントデバイスの開発が進んだ。こうした中、音声を使ってデバイスを操作する動きが活発になりつつある。
一般家庭では音声アシスタント機能を備えたスマートスピーカーを使い、買い物の注文をしたり、照明器具やエアコンを操作したりできるようになった。ここにきて企業も音声認識技術を活用し、会議の「改革」に取り組んでいる。
企業向け音声認識技術の代表例が、Microsoftの音声アシスタント「Cortana」(コルタナ)だ。同社はユニファイドコミュニケーション(UC)システム「Microsoft Teams」の活用促進に、Cortanaの機能を生かそうとしている。
Teamsを快適にするCortanaの“あの機能”
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「Cortana」ビジネス利用への期待と懸念
MicrosoftはCortanaを同社OS「Windows 10」「Windows 11」に組み込み、企業と一般家庭のユーザーに利用を訴求している。ユーザーはCortanaを使えば、音声によってサブスクリプション形式のオフィススイート「Microsoft 365」を操作したり、ニュースや天気予報を聞いたりできる。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)によって、企業でTeamsなどWeb会議機能を備えたコミュニケーション製品/サービスの利用が活性化した。そうした中、MicrosoftはCortanaとTeamsの連携に取り組み、Cortanaの音声コマンドでTeamsのWeb会議を制御できるようにしている。
Microsoftはカメラやスピーカーを中心とした音響機器メーカーとの提携に注力し、Cortanaを利用可能な音響機器の充実を図っている。Cortanaを通じたTeams会議の制御に利用できる主要な音響機器には、GN Audio(Jabraの名称で事業展開)の「PanaCast 50」、Logitechの「Rally Bar」、Boseの「Bose Videobar VB1」がある。
これらの音響機器はMicrosoft 365のプライバシーやセキュリティの基準を満たしている。Teamsの管理者は音響機器の制御の他、誰にCortanaの使用権限を付与するかを決められる。Microsoftのコマンド実行ツール「PowerShell」を使ってCortanaをアンインストールすることも可能だ。
今後パンデミックが落ち着けば、企業がオフィス出勤を再開し、対面の会議が増える可能性がある。会議の参加者間のコミュニケーションを効率化するために、音声認識機能は重要な役割を果たす。CortanaとTeams、音響機器を組み合わせた仕組みは、企業の会議スタイルに新風を吹き込む可能性がある。
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