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Teamsで電話を使う3大手段「Operator Connect」「専用通話プラン」「ダイレクトルーティング」の違いとは?Teamsに「Operator Connect」がもたらすもの【後編】

Microsoftは「Teams」で電話サービスを使えるようにする方法は幾つかある。「Operator Connect」をはじめとする主要な3つの方法を比較する。

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 Microsoftは、ユニファイドコミュニケーション(UC)システム「Microsoft Teams」(以下、Teams)で利用可能な電話サービスを充実させるために、通信事業者向け支援プログラム「Operator Connect Accelerator」を開始した。Teamsで公衆交換電話網(PSTN、Public Switched Telephone Network)の電話サービスを利用可能にする「Operator Connect」(オペレーター接続)の普及が狙いだ。

Teamsで電話サービスを使う3つの方法 それぞれの違いは

 企業がTeamsで電話サービスを利用する方法は、Operator Connectの利用以外にも、

  • 通信事業者が提供するTeams専用の通話プランを契約する方法
  • ゲートウェイ装置である「セッションボーダーコントローラー」(SBC)を介して、Teamsを電話サービスに接続する「ダイレクトルーティング」を使う方法

がある。

 Teams専用の通話プランでは通常、ユーザー企業は毎月、一定時間分の通話料金を支払わなければならない。しかし実際の通話時間は通常、想定時間の60%にとどまると調査会社Metrigyのアナリスト、アーウィン・ラザー氏は説明する。ダイレクトルーティングだと、ユーザー企業にはSBCの設置など、技術的な専門知識や運用ノウハウが必要になる。

 Operator Connectを使えば、ユーザー企業は従量課金型の電話サービスを選びやすくなる。Teamsで電話サービスを利用するための負荷を軽減できるメリットもある。ラザー氏によれば、Operator Connectの恩恵を受けるのは特に中小企業だ。「Operator Connectは、PSTN接続するための簡単であり、低コストの方法だ」と同氏は述べる。一方で専門知識が豊富な大企業には、設定の自由度が高めのダイレクトルーティングが向いていると言う。

Operator Connect AcceleratorでUC戦争に勝つ?

 MicrosoftはOperator Connect Acceleratorにより、競合他社のUCシステムに対してTeamsの差異化を図る狙いがある。Zoom Video Communicationsの「Zoom Phone」やCisco Systemsの「Webex Calling」は、ユーザー企業が選択できる通信事業者の数や技術的なオープン性に関してTeamsに及ばないとラザー氏はみる。

 Teamsには注意点もある。Teamsを通話に使いたいと考えているユーザー企業は、OSやオフィススイートといったMicrosoft製品群をサブスクリプション形式で利用可能な「Microsoft 365」の最上位ライセンスを契約するか、通話ライセンスを別途契約する必要がある。

 通信事業者の選択肢の多さが、Teamsのユーザー企業の混乱を招く恐れがあるという指摘もある。Microsoftはユーザー企業に単に選択肢を提示するのではなく、各社に最適な通信事業者の選び方についての支援策も欠かせないとラザー氏は強調する。

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