ランサムウェア対策機能も強化 進化する“あの定番バックアップツール”とは?:アワードで紹介する“注目のデータ保護”【第3回】
ランサムウェアなどの脅威が広がる一方、ベンダーもその対策のための機能強化を実施している。米TechTargetの製品アワードから、バックアップおよびDR分野で注目の製品・サービスを紹介する。
企業はランサムウェア(身代金要求型マルウェア)などの脅威が広がる中、どのようなデータ保護の対策を取るべきなのか。米TechTargetが提供する製品アワード「Storage Products of the Year」の2021年版から、注目の製品や機能を紹介する。本稿は「バックアップおよびDRのハードウェア・ソフトウェア・サービス」の部門で銀賞になった製品・サービスを紹介しよう。
銀賞はランサムウェア対策機能も強化する“あの定番製品”
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連載:アワードで紹介する“注目のデータ保護”
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銀賞を獲得したのはVeeam Softwareのデータ保護ソフトウェア「Veeam Backup & Replication」だった。同製品はデータ保護の市場ではメジャーな存在だ。同社が2021年に公開した同製品の「バージョン11」は、200個以上もの機能強化を実施した。
審査員がVeeam Backup & Replicationの特徴として注目した主な機能は、
- VM(仮想マシン)の「継続的データ保護」(CDP)
- データにイミュータビリティ(不変性)を持たせる「イミュータブルバックアップ」
などだ。CDPは短い時間間隔でデータのレプリカ(複製)を取得する機能を指す。イミュータブルバックアップは、特にランサムウェアからのデータ保護に効果が期待できる。
Veeam Backup & Replicationは「Amazon Web Services」(AWS)や「Google Cloud Platform」(GCP)、「Microsoft Azure」といった主要クラウドサービス向けのバックアップおよびリカバリー(復旧)機能を一元的に提供する。
ある審査員は、コンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」がVeeam Backup & Replicationによるデータ保護の対象になったことは「素晴らしい」と評価する。コンテナのデータ保護はバックアップおよびDRの分野でますます重要になってきている。Veeam Softwareだけではなく、さまざまなベンダーがKubernetesを対象にするバックアップやDRの機能を重視し始めている。
Veeam Backup & Replicationのバージョン11は、
- 予期せぬシステム障害
- ランサムウェア
などへの対策も強化した。ユーザー企業はこれらの機能によって、ダウンタイム(システム停止時間)やデータ損失のリスクをより一段と軽減できるようになった。
第4回はコンテナの利用が広がることを背景に、銅賞を獲得した製品・サービスを紹介する。
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