Windows 10“CPU使い過ぎ”問題が「Chrome」で発生しがちなのはなぜ?:Windows 10パフォーマンス問題「5つの対処法」【第5回】
「Windows 10」搭載PCを快適に利用できるかどうかを左右する要素に、CPU利用率がある。どのような使い方をしていると、CPU利用率が高まりやすいのか。どうすればCPU利用率を抑えることができるのか。
クライアントOSとしてMicrosoftの「Windows 10」を搭載するPCの利用時に、処理速度などのパフォーマンスに関する問題が発生した場合、どのように対処すればよいのだろうか。パフォーマンスに関する主要な5つの問題のうち、2つ目の要因と対処法を説明しよう。
2.CPU使用率が高い
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連載:Windows 10パフォーマンス問題「5つの対処法」
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Windows 10のシステム監視ツール「タスクマネージャー」(Task Manager)は、「詳細」(Details)タブの「CPU」欄で、プロセス(「Windows」におけるプログラムの実行単位)ごとのCPU使用率を表示する。例えばCPU欄の数値が「50」(CPU使用率50%)以上の項目はチェックする価値があり、「80」(CPU使用率80%)以上の場合はほとんどの状況で注意を要する。
バックアップをはじめとする、CPUやディスクの集中動作を伴う作業でも、通常はCPUにそれほどの負荷はかからない。起動ドライブやシステムドライブのバックアップ時でも、1個のプロセスでCPU使用率が15%を超えることはめったにない(画面2)。
画面2 LenovoのノートPC「ThinkPad X1 Extreme」におけるCPU使用率の例。Paramount Software UKのバックアップソフトウェア「Macrium Reflect」を実行した場合、そのプロセス(reflectbin.exe)のCPU使用率は14%だった(筆者がスクリーンショットを取得、画面は英語版)《クリックで拡大》
CPU使用率が高いプロセスへの対処は、困難が伴うことがある。通常はIT管理者が一般的な保守作業を一通り実行し、考えられる原因を排除する。主な保守作業は以下の通りだ。
- PCを再起動し、必要なアプリケーションのみを開く
- 「Chrome」「Firefox」「Edge」といった、複数のWebサイトを同時に開くタブ形式のWebブラウザは、複数のプロセスを発生させやすい。Webブラウザ関連のプロセスだけで、10個以上のプロセスが動作していることは珍しくない。必要最小限のWebブラウザのみを開くようにするとよい。
- Windows 10の更新プログラムが全て適用されているかどうか、アプリケーションも同様に最新の状態になっているかどうかを確認する。デバイスドライバも同様に対処する
- ローカルドライブ、特に起動ドライブやシステムドライブに対してWindows 10の「ドライブの最適化」を実行する
- ドライブの最適化は、ドライブの「断片化」(ファイルを構成するデータの分散化)を解消し、PCの動作の安定性と速度の向上を支援する機能だ。
第6回は3つ目のパフォーマンス問題について、その要因と対処法を解説する。
変更履歴(2022年8月5日12時28分)
記事公開当初、本文最終行で「第5回は」と記載していましたが、正しくは「第6回は」です。おわびして訂正します。本文は修正済みです。
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