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あの企業も「AI人材」獲得に動く スウェーデン流“AIスキルの見つけ方”:AI人材不足の問題を考える【前編】
AI技術のスキルを持つ人材の需要は高まる一方、スキルを持った人材の供給が追い付いていない問題がある。スウェーデンのAI専門機関は、この課題にどう立ち向かうのか。
スウェーデン政府が出資するAI(人工知能)専門機関AI Swedenは、スウェーデンにおけるAI技術の利用促進をミッションとして活動している。同機関はグローバル企業やスウェーデンの主要産業、学会や公共部門など、さまざまなパートナー組織と連携している。同機関にとっての大きな挑戦は、国内のAI市場やパートナー組織向けの人材確保だ。
AI Swedenは「AI人材不足」問題にどう立ち向かうのか
パートナー組織におけるAI人材の採用戦略策定を支援することがAI Swedenが担う役割の一つだ。同機関で人材プログラムの責任者を務めるニクラス・フォック氏によると、AI人材を探しているにもかかわらず、そのニーズを満たすための戦略を持っていない組織が見受けられるという。
AI Swedenの人材プログラムには、AI技術のスキルを備えた人材が国内外から集まる。プログラムの参加者はプログラム受講中にパートナー組織と連携してタスクに取り組み、パートナー組織はプログラム終了時、採用したい人材にオファーを出せる。
プログラムの一つが、グローバル人材の育成を目的とした「Eye for AI」だ。同プログラムには以下のような企業や病院もパートナー組織として参加している。
- 自動車メーカーVolvo Carsの子会社で、自動運転技術のソフトウェア開発企業Zenseact
- AI技術の薬学への応用を研究する製薬会社AstraZeneca
- スウェーデンの都市ヨーテボリにあるサルグレンスカ大学病院(Sahlgrenska Universitetssjukhuset)
これらの組織は同プログラムに参加することで、AI人材確保の機会を得ているという。
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